ソロキャンプで最も楽しい時間が焚き火です(少なくとも私はそう思っております)。
しかしあまり慣れてない初心者が、最初に苦労するのも焚き火。
初心者が焚き火で苦労するのは、薪割りの大切さとその正しい方法を知らないからです。
もうかれこれ100回くらい焚き火をしてきた、自称「焚き火グランドマスター」の私が薪割りの大切さとその方法を伝授いたします。
薪割りを極めて「焚き火マスター」を目指しましょう!
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焚き火をするなら先ずは薪割りから
焚き火なんて「薪を買ってきて火を着ければいいんでしょ」と思っていませんか?
たまに初心者らしきキャンパーさんが、なかなか薪に火を着けることができずに手こずっている姿を見かけます。
買ってきた薪にそのまま火を着けようとがんばっているのですが、これではなかなか火は着きません。
火を着けられずに苦労した経験はみなさんもあるんじゃないでしょうか?
着火剤を何個も使って、やっと火が着いたと思ったらすぐ消えるとか。
ちゃんと薪割りをすれば着火剤などなくても火を点けることができますよ。
薪は割って使うモノ
中には割と細かい状態で販売されている薪もあるのですが、基本的には割らないと使えない薪が多いと思ってください。
最初は薪を割らなくてはならないということを知らず、道具を用意していないケースもあるでしょう。
私もそうでした。
バトニング(ナイフで薪を割ること)可能なナイフを持っていなかったので、苦労したのを覚えています。
ソロキャンプで焚き火をするなら必ず薪割りの道具も準備しましょう。
薪の割り方
割り方といってもシンプルに考えてOKです。
「太い薪には火が着かない」「細い薪は火が着いてもすぐ燃え尽きる」という単純な話です。
つまり細いものと太いものを用意して使い分ければいいということ。
さらに「ささがきごぼう」のように、細かく削って着火剤代わりにします。そして細い薪から燃やし、安定してきたら太い薪をくべていきましょう。
薪割りは重労働
薪割りは意外とたのしいものですが、実はかなりの重労働です。
慣れていないと時間もかかりますので、サイトのセッティングが完了したら早めに薪割りに取り掛かるのがおススメです。
特に暑い時期は、シャワー(風呂)の前に薪割りを終わらてください。
薪割りの後は汗だくになりますので注意しましょう。
薪割りの注意
薪割りはオノやナイフを使いますので、とても危険な作業です。
一歩間違えると大ケガをしますので十分注意してください。特にお酒を飲んだ後や、暗くなって手元が見ずらくなってからの薪割りはとても危ないのでやめましょう。
また、結構手を傷めることも多いので、必ずグローブ(できれば軍手ではなく皮手袋)を着用しましょう。
- 薪は割って使うモノ。道具も必要
- 薪は細いモノと太いモノを用意して使い分ける
- 薪割りは重労働。できるだけシャワーの前に済ませる
- 薪割りは危険な作業。飲酒後や暗い中ではやらないこと
薪割りスタイル(オノかナイフか?)
薪を割るための道具はいくつかありますが、大きくはオノ(またはナタ)とナイフに分かれるでしょう。
オノ(またはナタ)は薪割り専用の道具で、ナイフは薪割り以外にも使える汎用性のある道具という区別ができます。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分のキャンプスタイルに合わせて選べばいいでしょう。
オノ(またはナタ)
メリット
- 硬い薪も比較的簡単に割ることができる
- 気持ちよく割れる(パカッと割れるとたのしい)
- 所有していることが嬉しい(普通の人はオノなんて持ってません)
デメリット
- 重い。荷物になる
- コツが必要で、慣れないと危ない
- 薪割り台も必要(後で紹介します)
ナイフ
メリット
- 軽量で荷物にならない
- 汎用性があり、薪割り以外にもいろいろ使える
- サバイバル感があって格好いい
デメリット
- 薪割りできるナイフ(バトニングナイフ)は高い
- 薪割りにはチカラが必要で時間もかかる
- 硬い薪はなかなか割れない
尚、オノやナイフ以外にも「キンドリングクラッカー(略してキンクラ)」なんていう道具もあります。
安全であまりチカラも必要ないため、女性や子供でも簡単、安全に薪を割ることができます。
とても便利な道具ですが、大きくて重いためソロキャンプ向きではないでしょう。
キンドリングクラッカーはニュージーランドで生まれた特許製品ですが、最近は安価な類似品も多く見かけます。
- オノ(またはナタ)は薪割りがラクだが重くて荷物になる
- ナイフは手軽で汎用性はあるが、硬い薪は割りにくい
- キンドリングクラッカーは安全で便利だがソロキャンプには不向き
薪の種類を知ろう(広葉樹と針葉樹の違い)
木には広葉樹と針葉樹があることは昔学校で習いましたね。
比較的暖かい地域に分布するのが広葉樹で、平べったい葉っぱをしています。一方の針葉樹は寒い地域に多く分布し、針のような尖った葉っぱを持っています。
まぁ、薪として区別する場合はそんなことはあまり関係ないのですが、それぞれ特徴がありますのでしっかり理解しておきましょう。
ホームセンターやキャンプ場ではほとんどの場合、広葉樹と針葉樹を区別して販売しており値段も違います。
どちらがおススメということはありませんが、個人的には両方用意するのがいいと思っています。
その理由も含めて広葉樹と針葉樹の違い、それぞれのメリット、デメリットをご紹介します。
広葉樹
主な種類
ナラ、クヌギ、カシ、ケヤキ、カエデ等
メリット
- 長時間燃やせる(火持ちがいい)
- 火力が強い
- ススや煙が少ない
デメリット
- 値段が高い
- 売っていないこともある(種類によっては入手困難)
- 重い
- 硬くて割りにくい
- 火が着きにくい
おススメの使い方
広葉樹は直接火を着けるのが難しいので、先に針葉樹で火を着けて、炎が安定してきたあとに広葉樹の薪を入れると煙も少なく、長時間焚き火をたのしむことができます。
薪ストーブや暖炉など火力が必要で、長時間燃やす必要がある場合も広葉樹がおススメです。
針葉樹
主な種類
マツ、スギ、ヒノキ等
メリット
- 値段が安い
- 入手が簡単(大抵のホームセンター、キャンプ場で売っている)
- 比較的軽い
- 割りやすい
- 火が着きやすい
デメリット
- 燃え尽きるのが早い(火持ちが悪い)
- ススや煙が出やすい
おススメの使い方
針葉樹の薪は割りやすく、火が着きやすいので初心者向けと言えるでしょう。
火が着きやすいので焚き付けとして最適です。焚き火の前半は炎が安定するまで針葉樹の薪を使用し、後に広葉樹にチェンジするのがおススメ。
途中で火力が弱くなったり、消えそうになったときも針葉樹の薪をくべることでまた炎が回復します。
ですので、私は多くの場合(両方入手できる場合)はそれぞれ1束ずつ買うようにしています。
- 薪には広葉樹と針葉樹がある
- 広葉樹は硬くて火が着きにくいが、火持ちがいい
- 針葉樹は火が着きやすいが、燃え尽きるのが早い
- 広葉樹と針葉樹を使い分けるのがおススメ
薪割りにおススメのアイテム
たのしい薪割りも道具が無いと始まりません。最初はいろいろと迷うかもしれませんが、当記事を参考に自分に合った道具を選んでみてください。
豪快に薪割りをしたい人はコレ【Hultafors(ハルタホース) オールラウンド】
私も使っているソロキャンプにピッタリのオノです。
バランスがよく、細かい作業もできるギリギリの大きさで、両手で力を込めて薪を割ることもできます。
格好いいフォルムは男心をくすぐりますね。
スウェーデン製の手鋳造ですが買いやすい価格で、非常にコスパはいいと思います
こちらもおススメ【Husqvarna(ハスクバーナ )手斧 38cm】
Husqvarna(ハスクバーナ )はHultafors(ハルタホース)同様、スウェーデンのメーカーで、ともにキャンパーに大人気のオノです。
実は同じ工場で作られている兄弟ブランドなんですね。どちらを選んでも問題ないでしょう。
バトニングに挑戦したい人はコレ【Helle Didi Galgalu (ヘレ ディディガルガル )】
ナイフで薪割りをすることをバトニングといいます。
バトニングには丈夫なナイフが必要で、フルタング(刃の金属部分が柄と一体化している構造のナイフ)がいいとされています。
その中でも特に大人気なのがノルウェーブランドのHelle(ヘレ)。値段は高いですが一生モノですね。
こちらもおススメ【Morakniv (モーラナイフ )Garberg Standard】
コスパの良さが人気のスウェーデンのナイフブランド「モーラナイフ」です。
色々な種類があって、中にはバトニングには向かないモノもありますが、こちらはフルタングですのでバトニングもOK。
私も使っています。
安全に薪割りをしたい人はコレ【Kindling Cracker キンドリングクラッカー】
先ほど紹介したキンクラです。
荷物になるのであまりソロキャンプには向かないですが、ラクに安全に薪を割るならとてもおススメ。
ファミリーキャンプなら最高でしょう。
類似品も多いですが、中には粗悪品もあるようなので注意してください。
薪を割るときに忘れがちなのがコレ【BUNDOK(バンドック) 薪割台】
忘れがちですが、薪割り(特にオノで)には薪割り台が必要です。
キャンプ場に木の切り株があればいいのですが、薪割りに使える切り株があることは稀でしょう。
薪割り台にも色々なタイプがありますが、薄くて持ち歩きしやすい取っ手付きがおススメ。です。
まとめ
薪割りの大切さとその方法、おススメグッズなどを紹介させていただきました。これから焚き火に挑戦する人にとってお役に立てたら幸いです。
私も始めのうちは薪の種類なんて全然わからず、安物のナイフで苦労していました。
その後バトニング用のナイフを購入、そしてオノと徐々に買い揃えるごとに焚き火と薪割りがたのしくなってきたものです。
道具をゲットしたらあとは実践するのみ。
当記事を参考に薪割りを極めて「焚き火マスター」を目指してください。
【関連記事①】焚き火のやり方初心者編|ソロキャンプ最大の楽しみは焚き火!
【関連記事②】ソロキャンプに焚き火台は必須!【失敗しない選び方とおすすめ】
【関連記事③】スノーピーク焚き火台Sレビュー【日本で最初に焚き火台という文化を作った名品】