キャンプ

怖いけどたのしいソロキャンプ【リュウ.Aの体験談】

ソロキャンプの恐怖体験

これから初めてソロキャンプに挑戦しようという人にとっては、「ソロキャンプって怖くないの?」って思うかもしれませんね。

もうだいぶ前の話にはなりますが、最初の頃は私もちょっと怖かった気がします。

ソロキャンプ歴10年以上の私が自身の体験を交えてソロキャンプの怖さについて、ホントのところを解説してまいります。

ソロキャンプは怖いの?

夜のキャンプ

結論から言うと、最初のうちは漠然とした不安はあるかもしれませんが、慣れてくれば怖くはありません。

ただ、何が怖いかは人によると思うので、慣れでは克服できない恐怖というのもあるかもしれません。

例えば虫が怖いとか、超常現象的なモノに恐怖をおぼえるとか。

これらは時期や場所によって解決できる場合があります。

虫の出ない秋から冬にかけてキャンプをするとか、人が大勢いて賑やかなキャンプ場を選ぶとかですね。

他にもいろいろと怖いと感じるモノはあるかもしれませんが、慣れてしまえばどうってことありません。

心配しないでまずはソロキャンプに挑戦してみましょう。

  • 最初は不安かもしれないが慣れれば怖くない
  • 人によって怖いと感じるモノは異なる。時期や場所を選ぶことで解決できる場合もある
  • まずはソロキャンプに慣れること。恐れずチャレンジ

ソロキャンプで怖い思いをしないための注意

夜のソロキャンプ

恐怖の感じ方は人によると思いますが、一般的には危険を回避する行動をとることで安心してキャンプをすることができるようになります。

ポイントを3つ挙げます。

  • 完全なひとりぼっちを避ける
  • 無理をしない
  • 安全なキャンプ場を選ぶ

ひとつずつ解説してまいります。

完全なひとりぼっちを避ける

初心者がいきなりキャンプ場以外の場所で野営をしたりしないこと、キャンプ場の中であっても、周囲に人が誰もいないような場所を選んだりしないことです。

ソロキャンプで危険と感じる不安の中には、動物の恐怖人間の(犯罪に巻き込まれる)恐怖があります。

これらの恐怖は、周囲に人がいることでかなり回避することができますので、少しでも不安なら人が多い場所を選びましょう。

ちなみにソロキャンプに慣れてくると、敢えて人がいない静かなところを選ぶようになりますが、注意は怠らないようにしましょう。

無理をしない

無理な計画を立てない、悪天候の中無理にキャンプを強行しないということです。

初めてのキャンプ場で余裕のない計画を立てて、暗くなっても目的地に着かなかったり、道が分からなくなったりするとかなり怖いです。

また、雨や強風は危険ですし、そもそもキャンプをしてもたのしくありません。

悪天候の中では無理はやめましょう。

安全なキャンプ場を選ぶ

初心者はこれに尽きると思います。

ほとんどのキャンプ場は安全だと思いますが、ガラの悪い団体に囲まれたり、管理人がいなくなったあと、秩序が乱れたりすることがあります。

管理人が常駐でルールがしっかりしたキャンプ場なら安心です。

これも慣れてくると、あまり細かいルールが決められているとつまらなくなってきますが。

ソロキャンパー リュウ.Aの体験談

木

私は長年ソロキャンプを行ってきましたが、恐怖体験のほとんどは野営によるものです。

みなさんは無理せず、安全なキャンプ場でソロキャンプをしましょう。

その1、ひとりぼっちの恐怖

お伝えしたとおり、完全にひとりぼっちになるとやっぱりちょっと怖いです。

山の中というワケではないのですが、街からは離れた静かな場所で、空き地(手入れがされていない公園のようなところ)を見つけてテントを張りました。

日中は誰も人がいなくて静かで「とても快適」と思っていたのですが、夜になったらあまりの暗さと静けさに不安を覚えました。

バイクだったので、焚き火の準備もしていないですし、懐中電灯しか持ってなかったので、バッテリー切れの不安から、ずっと点けておくワケにもいきません。

真っ暗で何の音もしない中でじっとしているのがたまらなく怖かったです。

この時2つ気付いたことがあります。

1つはテントの中はさらに怖いということです。
テントの中にいると、外で何か起きているんじゃないかという妄想が膨れ上がってきて、どんどん怖くなってきます。

2つ目は、明かりを点けるともっと怖いということです。

コレ分かりますかね?

真っ暗な中で明かりで照らした先に何かあるんじゃないかという恐怖です。
何もないのは分かっているのですが、明かりを照らした先に人が立っているんじゃないかというような妄想が膨らんできます。

せめて遠くに灯りが見えたり、カエルや虫の声でも聞こえていれば恐怖が少し和らいだかもしれませんが、完全な闇と静寂は恐ろしいと感じました。

夜が明けたときはとてもうれしかったです。

その2、自然の恐怖

台風と海

これは恐怖でもあり、実際に危険な目にあった体験です。

バイクで日本中を周っていたときのことですが、台風が近づいており、早めに寝床を見つけて落ち着こうと思っていました。

今ならそんな無謀なことはしませんが、当時は野営をするには砂浜が一番と思っていましたので、雨が降り出す前にテントを張ってしまえばどうにかなるだろうと、台風直撃の中にもかかわらず、海水浴場らしきところを見つけてキャンプを始めました。

ほどなく近くにパトカーが止まり、2人の警官が近づいてきます。

無断で海水浴場でキャンプをしたから、逮捕されるのかと思っていたら、とてもやさしく「台風が近づいているから、ここは危ないよ」と移動を促されました。

そう言われてもどこに行ったって台風から逃げられるワケでもないし、どこかに泊まるお金もないし・・・。

移動するフリをして、警官がいなくなってからテントを張ってキャンプを再開すると、雨風が強まってきます。

しかも波打ち際がだんだん近づいてきます。
これは台風のせいではなく潮が満ちてきたのでしょう。

砂浜でキャンプをするときは潮の満ち引きに注意が必要ですね。

テントを移動しますが、もはやビショビショです。レインスーツを着たままテントで寝ました。

思っていたより風は強くならなかったのですが、雨が激しくテントの中にまで水が入ってきます。

かなり疲れていたので、少しうとうとして目が覚めたら顔が1㎝くらい水に浸かっていました。

あと1cm水深があったら溺死したかもしれないですね。

みなさんは悪天候の中でのキャンプは十分に注意してください。

その3、動物の恐怖

熊

実際にキャンプ中に野生動物と直接出くわすことはほとんどありません。

私の場合もテントの中にいるときに、外で動物らしき影や音でビビったという話なのですが、これはこれで結構怖いです。

よほどの山奥とかでない限り、起きている間に襲われることはまずないと思いますが、寝ている間に動物が近寄ってくることはあります。

相手も臆病なので、人間が寝静まってから近寄ってくるのでしょう。

食べ物のにおいにつられて、人間がテントの中に入って静かになってから近づいてきます。

以前、とある自然豊かなキャンプ場で、テントの中で寝ていたとき、「ガサガサ」という音で目を覚ましました。そういえばゴミをしっかり片づけていなかったかなと思いましたが、怖くて外に出られません。

ネズミかタヌキかクマか分かりませんが、頭の中ではもう最悪の事態を想定しています。

物音を立てずにじっとしているか、わざと音を立てて威嚇し、スキを見て管理棟に逃げ込むか等、いろいろな作戦を立てますが実行に移せません。

ひたすら静かに獣が立ち去るのを待つばかりです。

結果的には静かになってほっとしますが、外の様子を見る勇気はないので、そのまま寝ました。

朝になって外を見てみるとゴミが散乱しています。食べられるモノは残していなかったのですが、ゴミの中になんらかのにおいを感じ取ったのでしょう。

よく見てみると、木の枝に掛けていたゴミ袋(スーパーの袋)も襲われていました。

寝る前に食品のにおいがしそうなゴミは、動物にイタズラされないように、手の届かない木の枝に掛けた袋に入れておいたのですが、しっかり襲われていました。

ということはタヌキじゃないですね。

カラス? でも夜中にカラスが活動します?

もしかしたら人間と同じくらい背丈のある動物?

つまりクマ?

今でも謎のままです。

その4、ヤンキーの恐怖

これもバイクで日本を周っていたときのことですが、とある地方のさびしい公園でキャンプをしていました。

山奥でもなく市街地でもない、野営には最高のシチュエーションだったのですが、ちょっと怖い思いをした話です。

人影はほとんどなく、公園といっても誰も近寄らない空き地のような公園でしたので、特に迷惑をかけることもなく、人も来ないだろうと安心しきっていたのですが、寝静まったころ、遠くの方からいや~な音が近づいてきました。

最近の若い人は「暴走族」って知っていますか?

暴走族

昔、バイクや車を改造して集団で爆音を轟かせて街中を走る「反社会的なグループ」が日本中のあちこちにいたんです。

徐々に廃れてはいったのですが、地方では根強く残っていて、規模の小さいグループが時々出現していました。

このときは7、8人くらいだったでしょうか?

テントから顔を出して確認したワケではありませんので確かなことはわかりませんが、そのくらいの人数だったと思います。

通り過ぎるものだと思っていたのですが、近くでバイクの音が止まった時はさすがにビビりました。

こちらに近づいてきますが、テントというよりはバイクに興味をしめしており、「東京か」とか「おっ、☓☓だべ」とか言っています。

当時の私のバイクは東京の練馬ナンバーで、☓☓は私が乗っていたバイクの名前です。

☓☓は当時でもかなりの旧車で、暴走族全盛期のお兄さんたちが好んで乗っていたバイクでした。

しばらくザワザワしていたのですが、こちらに危害を加える様子はなさそうです。

「バイクだけはイタズラしないでくれ」と祈っておりましたが、さほど好戦的なグループではないらしく、いつしか何事もなく去っていきました。

結果的には何もなかったのですが、これはありがちな恐怖のひとつなのかなと思います。

その後別の場所で、同じようにテントを張っていたとき、ひとりのおじさんが近づいてきて、「この辺は暴走族が多いからあぶないよ」と言って、近くの公民館に泊まらせてくれたことがありました。

一度怖い思いをしていたので、このときはとても有難かったです。

その5、砂漠の恐怖

これは番外編です。

ソロキャンプの恐怖とはちょっと違いますが、本当に怖かったので書かせていただきます。

みなさんは鳥取砂丘に行ったことがありますか?

これもバイクで日本を周っていたときのことです。

鳥取砂丘

鳥取砂丘は行ってみたいと思っていた場所のひとつでしたので、鳥取砂丘に併設されたキャンプ場に泊まることにしました。

松林に囲まれたキャンプ場で、林から抜け出るとそこは砂丘というロケーションです。

せっかくなので砂丘を見ようと林から出ましたが「タダの砂浜」にしか見えません。ちょっとガッカリしていました。

確かに広くて、すぐそこに海は見えないのですが、しょせん大きな砂浜という感じです。

でも、せっかく来たから海まで行って帰ってこようと思って歩き始めました。

行ったことがある方はご存知かもしれませんが、砂丘は結構起伏があって先があまり見えないんですよね。

この丘を越えたら海かな?と思いながら歩くのですが、なかなか海までたどり着けません。

今度こそ「この丘を越えたら海だろう」と思ってもまだ着きません。

歩きにくいこともあって、なおさら時間もかかってしまったようで、やっと海岸に着いた時には日が沈みかけていました。

「なるほど。鳥取砂丘はあなどれん」と、なめていたことを反省して岐路につきますが、当然キャンプ場までも遠いワケです。

途中真っ暗になり、周囲にはほとんど人がいません。ちょっとヤバそうな感じがしてきました。

星や月の明かりをたよりに歩いたのは人生初めての経験です。

波の音がかすかに後ろの方で聞こえるので、方角は間違っていないと言い聞かせながら歩きましたが、かなり怖くなってきました。

まさか遭難?なんてことを考えながら歩いていると、やっとうっすらと林の影が見えてきました。

ホッとしたのもつかの間で、ずーっと林が続いており、自分がどこから出てきたのかさっぱりわかりません。

今度は林の中で迷子になりました。

死にかけたとまでは言いませんが、真っ暗闇の砂漠というのはかなりの恐怖です。

今ならスマホがあれば方角も、自分がいる場所も一発で分かりますよね。便利になったものです。

すいません。

現代人は心配しなくていい恐怖でした。

  • ひとりぼっちの恐怖
  • 自然の恐怖
  • 動物の恐怖
  • ヤンキーの恐怖
  • 砂漠の恐怖

怖いけどたのしいソロキャンプまとめ

私の体験も交えながらソロキャンプの怖さについてお伝えしてまいりました。

おさらいですが、しっかりしたキャンプ場なら怖いことはほとんどありません。

虫が怖い人は秋から冬にかけてソロキャンプをたのしんでください。

それ以外の不安も、ほとんどの場合は周りに人がいれば解消されるものだと思います。

無理なことはやめて、危険な目にあわないようにだけ注意しましょう。

私のように、ちょっとぐらいの怖い体験ならいい思い出です。

とにかく危険でなければOKですので、不安がらずにソロキャンプにチャレンジしましょう。

一回やってみれば怖くないと分かると思います。

ABOUT ME
リュウ.A
東京都多摩地区在住の副業ライター。キャンプ、釣りなどのアウトドア歴10年以上。学生時代にテントひとつ持ってバイクで日本を一周し、以来ソロキャンプにハマる。普段は主に道志川、富士五湖周辺で活動中。