シーバス釣りは季節によって、ベイトフィッシュパターンの変化や、地域によっては潮回りの変化もあったりします。
夏の釣り方、極寒の冬の釣りなどがあり、誰しも好きな季節、苦手な季節はあるかと思います。
皆さん釣り易い秋のシーバスフィッシングは大好きですよね。
シーバス釣りを始めて、最初はどうしても釣り場や釣り方が一辺倒になりがちかと思うのですが、その再現性を持って、毎回同じようにシーバス釣りに挑んで魚が釣れてくれる程、シーバスフィッシングは甘くありません。
季節の変化に合わせて、アングラー側の釣り方や考え方を変えていく必要があるのです。
良い条件や良い季節だけ釣るのでは無く、年中いつでも釣るのはなかなか難しい事ではありますが、シーバスアングラーとして年中釣れるように一皮剥けたいと思うのが釣り人としての性ではあります。
今回は季節毎のお話し。
シーバス釣りのシーズナルパターンと言いますか、季節の考え方について、春夏秋冬問わずシーバス釣りに勤しむワタクシ(いたくら)がお話ししていきたいと思います。
苦手な季節は克服して年中釣りにいきましょう!
シーバスゲームのシーズナルパターンとは
どんな魚釣りでもベイトフィッシュ等の地域差などにより、シーズナルパターンとして一辺倒で釣れる訳ではありません。
ここでは地域差は抜きにして、各季節の特徴や自然条件などを加え、一般的に言われている、考えられている中で、お話ししていきたいと思います。
各季節の特徴は次の通りです。
春 三月から五月
- 産卵明け
- ベイトフィッシュが小さい
- 気温、水温がやや低く、徐々に上がる
- 冬型季節風の残り、暖かい南風
夏 六月から八月
ベイトフィッシュの活発化
- 濁り
- 高気温、水温
- 雨
- 赤潮
秋 九月から十一月
- 大型のベイトフィッシュ
- 産卵前
- 高気温、水温からやや低下
- 台風
冬 十二月から二月
- 低気温、低水温
- 産卵期
- ベイトフィッシュが少ない
- 冬型の季節風が強い
シーバスフィッシングは、再現性の釣りでもあります。
前に物凄く釣れた、ここの場所ではこの攻め方で食う。同じように試しても、同じ場所であっても季節が変わると全く釣れなくなってしまう事もあります。
先ずは各季節の特徴を理解して、その季節に合った釣り方、攻め方をしていく、攻略を考える事が大事です。
各季節の特徴を理解した所で、次に季節ごとの説明を詳しくみていきましょう。
シーズナルで狙うシーバスの違い
春のシーバス攻略法
春はシーバスにとって、産卵明けの季節でもあります。
一般的に冬になると深場へ行き、気温や水温の上昇と共に、徐々に回復の為に接岸、河川などに戻ってくると言われています。
まだまだ水温は低く、体力が回復していない為、シーバスは活発に動けないので、ルアーはスローに誘っていきます。
ベイトフィッシュのパターンとしては、冬の終わりから春にかけて、各地域でバチ抜けと呼ばれるゴカイの産卵行動があります。
バチは動きが遅い為、産卵明けごの体力が戻っていないシーバスが、好んで捕食します。
バチ抜けは主にナイトゲームが主になり、バチ抜け専用ルアーが各メーカーからリリースされています。
バチ抜けルアーは浮き上がり易い長めのシンペンで、基本的に表層を引き波立ててルアーを引いてきたり、水面ギリギリを引いてきます。
竿を立てたり、巻きスピードをスローからデッドスローに変えたりと工夫が必要です。
バチ抜けは、ルアーのテールからショートバイトで食う事が多く、その為ラインはやや細め、ロッドはやや弱目がオススメです。
また、暖かくなり水温が上がるにつれて小さいベイトフィッシュも見られるようになります。
ボラの子供のハクや、アユの子供、小さなイワシの接岸も暖かくなる程に少しずつ多くなっていきます。
ハクは非常に小さく、シーバス用のルアーより小さい為、なかなかアジャストする事が難しいですが、日中にボイルする事もあり、よく観察して、逃げるハクの方向をみて小さいルアーで試してみましょう。
ハクの数が多く、シーバスがルアーに気付かない事もありますので、その時はルアーサイズを大きくしてやったり、アクションを加えてみるのも手です。
春にコノシロが湧く地域もありますので、そういった場所ではビッグミノーやビッグベイトが有効になってきます。群れが近ければコノシロの下や、群れのエッジにルアーをトレースしましょう。
使用するルアーサイズに合わせて、ロッドやラインなどのタックルを合わせましょう。
また、春は暖かな南風が強く吹く季節でもあり、風が良く当たるサーフや磯でシーバスやヒラスズキを釣るチャンスでもあります。
夏のシーバス攻略法
夏は気温や水温と共にシーバスは勿論、ベイトフィッシュも活発化してきます。
外洋ではイワシの接岸が目立つようになり、イワシの群れが目視できるようになります。
朝イチや夕マズメにバイブレーションやブレードベイトなどで遠投して広範囲に探っていきましょう。
ハクは徐々に大きくなり、イナッコサイズに近くなっていきます。シーバス用のルアーにアジャストし易いサイズになりますので、7から9センチ程のルアーが使いどころになっていきます。
六月の梅雨時期や、時折ドサっと降る雨後はとても良い条件です。
河川などの水門の流れ出し付近や、普段は流れが出ていないような場所で、流れが出ていればチャンスです。
シーバスは上から流れてくるフナやオイカワなど、ベイトフィッシュを待っていますので、必ず上流から下流へルアーを流していきましょう。
ルアーサイズは関係なくバイトしてくる事も多く、まずはビッグベイトなど釣りたいルアーから試すのも面白いです。
釣れなければ徐々にルアーサイズを落としていきましょう。
夏場は雨が少ないと、河川や海は水が悪くなる事があり、赤潮や濁りが出る場合があります。
出来る限りそういった場所はさけて、シーバスやベイトフィッシュを探していきましょう。
秋のシーバス攻略法
秋は夏よりも水温が下がっていき、シーバスにとっても最適な水温になっていきます。
シーバスフィッシングにとって最盛期で、数もサイズも狙える、ランカーシーバスを釣る為にはピッタリな季節です。
河川の橋脚明暗にズラリとシーバスが並んで見られるのはアングラーの気持ちを高揚させます。
ベイトフィッシュのサイズはどんどん大きくなり、冬の産卵に向けてシーバスの捕食活動は活発になっていきます。
ルアーサイズはミノーであれば12センチクラス以上が使いどころになります。
台風が多い季節ですが、雨後は勿論チャンスです。
同じように水門や普段流れのないような河川もチャンスです。
海側が荒れていれば、港湾にベイトフィッシュが逃げ込んでくる事も有りますので、チェックは怠らないようにしましょう。
鮎の居る河川では、秋の終わり頃に落ち鮎と呼ばれる、鮎の産卵下りのパターンもあります。
死んだ鮎が水面を流れていくように、ビッグミノーなどを表層を流してアプローチしましょう。
秋から冬にかけてコノシロが入ってくる地域では、ビッグミノーやビッグベイトなどの大型プラグが活躍します。
寒くなるにつれて、一気にシーバスやベイトフィッシュの気配がなくなる場所もありますので、気配が無ければ、場所をランガンしてシーバスを探していきましょう。
冬のシーバス攻略法
冬は気温、水温の低下、水質はクリアになっていき、産卵期の為、シーバスを狙うには簡単ではない季節です。
寒くなるにつれてアングラーも減っていきますが、冬のシーバス釣りの醍醐味を知っている方にとっては、競争相手が少なく、とても有利な季節です。
釣りにくい季節ではありますが、ベイトフィッシュが居ればシーバスが居る可能性がありますので、寒さに負けず、チャレンジしましょう。
秋のように産卵前のグッドコンディションのシーバスが、寒くてもヒットしてきます。
ワタクシの経験ではルアーサイズは特に拘らず、大きくてもバイトしてくる事が多いですが、とにかくスローに、自然に泳がせる事を意識してルアーアプローチしていきましょう。
サヨリが居れば表層を引けるルアーが良く、その場合はベイトフィッシュのサイズに合わせてルアーサイズをチョイスしましょう。
サヨリパターンで細身のルアーをデッドスローや、時折ストップを入れてやるのも有効です。
冬は深場でボトムを探るのも面白いです。
ハゼなどの底に居るベイトフィッシュを食べている事もあり、シンキングミノーやバイブレーションのリフト&フォール、転がしていくようなイメージで使うのが良いでしょう。
その際は根掛かりには気をつけてください。
季節風が強く吹く季節で、風が強く当たるサーフや磯では居残りのシーバス、ヒラスズキを釣るチャンスです。
シーズン毎のオススメルアー
春のお勧めルアー
春はバチ抜け、ハクパターンのこのようなルアーが有効です。
バチ抜けに『DUOマニック115』
ハクパターンに『ヒフミクリエイティング ブレス60F』
夏のお勧めルアー
夏はバイブレーションとリップレスミノーで攻略しましょう。
バイブレーション|バスデイ レンジバイブ 70ES
リップレスミノー|タックルハウス TKLM90
秋のお勧めルアー
秋はビッグミノーでランカーシーバスを狙いましょう。
エバーグリーン ストリームデーモン160
メガバス カゲロウ155F
冬のお勧めルアー
冬場はスローに誘えるルアーをオススメします。荒れた時はビッグミノーも有効です。
タックルハウス ローリングベイト 77
タックルハウス TKW14
シーズナルパターンの注意点
目に見えているベイトフィッシュを追いかけて釣れない事もあります。
ルアーや巻きスピードがマッチしていない、実は違うベイトフィッシュを捕食している事もありますので、釣れない時は、色々なルアーやルアーカラー、そして釣り方を試す事が重要です。
例えばバチパターンだからといってバチ用ルアーだけで挑むと痛い目に合う事もあります。
まとめ|シーバス釣りと季節のお話
シーバスは年中釣る事が出来るありがたい魚です。
当然難しい季節もあれは比較的簡単な季節もあります。
季節ごとのアプローチ方法は違い、飽きる事のない釣りが楽しめます。
やり込めばやり込むほどに難しく、面白くなって行く事間違いなしです。一年を通して同じ場所に通ってみると、良いかもしれませんね。
苦手な季節、やった事のない季節が有ればチャレンジしてみてくださいね。
それではHave a good fishing!