こんにちは、ぐりゆうです。
20代で田舎暮らしを始め、スローライフを目指し日々暮らしています。
私の住む地域では若い人は少なく、ご近所付き合いもリタイア組さんとの交流がほとんどです。
お話を聞く中で『老後の田舎暮らしって、いいところもあるけど大変なことも多いな』と感じます。
私自身も今は田舎での生活が気に入っていますが、【老後】となると同じ場所に住み続けるかは考えてしまいますね…。
本記事では20代で田舎移住した筆者が、周りのリタイア移住者、スローライフ実践者をみていて考える
- 老後スローライフの実際
- 老後スローライフの移住先を選ぶポイント
を書いていきます。
結論は・・・
- 夢のスローライフ、実は結構忙しいです
- ど田舎移住は健康第一です
- 老後移住するなら地方都市近郊がおすすめです
老後スローライフの実際
老後はスローに暮らしたい…そう思っている皆さんはどんな生活を描いていますか?
- 自然の多いところに住む
- 朝はゆっくりコーヒーを淹れる
- 家庭菜園で野菜を育てる
- お庭やテラスに椅子を出してのんびりする
- 薪ストーブをたく
- 窯でパンを焼く
こんなイメージでしょうか?
だとするならそのスローライフ、なかなか忙しいです。
ご近所の老後スローライフさんの暮らし
引っ越してからしばらくして仲良くなった70代後半のAさん夫婦。
とてもよくしてもらっていて、私はその夫婦の暮らしに憧れています。
具体的にどんな生活をしているか、ですが
旦那さん
- 夏場のもっぱらの家仕事は薪割り
- 行政の仕事も手伝っている
- なんでも自分で作る
- なんと家は自分で建てた(!)
奥さま
- 春は山菜採り
- 夏は大きな家庭菜園を楽しむ
- 冬はお漬物や保存食を上手に使う
- お料理が上手
と、こんな感じで毎日ちゃきちゃきと家仕事をこなしていて、いつ遊びに行っても何かしら作業しています。
そんなお二人の昔ながらの知恵を存分に生かした暮らしに憧れています。
70代後半にしてはみたことないくらいエネルギッシュ(!)なお二人ですが、『◯◯が重くて持てないから時間があったら手伝って欲しい』なんてこともしばしば。
奥様の持病もあり通院には往復二時間かかり、大変な面もあるなと感じます。
老後スローライフ移住するならイメージを明確に
老後の移住は多くの人にとって大イベントです。
現役世代の時には忙しくて実現できなかったやりたいことが色々あると思います。
それらのイメージを具体的にすることが重要です。
- 現在の生活のままでも実践できること
- 移住しないとできないこと
それぞれあると思いますが、現在の生活のままでも実践できるにも関わらずやっていないことは本当にやりたいことなのか?
ひとまずできることから実践してみるのも重要かと思います。
スローライフを実践して思う必要なこと3つ
自分の暮らしや、その周りに暮らすリタイア世代を見ていて思うことは、快適なスローライフを実践するために必要な要素があるということです。
具体的に言うと
- 『自分でやる』には体力かお金が必要
- 田舎での移動には車が必要
- 田舎で快適に暮らすならインターネットスキルが必要
です。
何事も自分で行うのは体力もしくは費用が必要
スローライフと言えばゆっくりとした時間の流れの中で、自分の身の回りのことを丁寧に行う生活を思い浮かべますよね。
老後の暮らしを想像するといろいろやりたいことが出てくると思いますが、何事も自分で行うには体力が必要です。
- 畑を耕す作業
- 草むしり
- 薪ストーブ用の薪割り
- 雪国なら雪かき
その他もろもろ、どれも20代の私でも『結構きついなぁ』と思うことも多く、腰にくるような作業ばかり。
しかし、これの大変さを解決するには
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- 耕運機を買う
- 除草剤を撒く
- 薪自体を買ってくる
- 投雪機を買う
と、色々な道具を購入する費用が必要になります。
例えば薪ストーブの薪の調達は、端材を譲ってもらい自分で割るとタダ同然ですが、割れているものを買うとなると運搬費込み1㎥(立米)約25,000円かかるそうです。
1㎥は約1ヶ月で使用する量なので控えめに4ヶ月焚いたとしても10万円!
これは自分で買うよりは大変でも薪割りしたい、そんな作業も楽しみたいですよね。
そのためには丈夫な身体と体力が必要です。
どこまで自分でやりたいのか?その体力はあるのか?少し楽をするなら予算はどのくらいあるのか?
自分の理想と体力に合った無理のないスローライフを設計する必要があります。
田舎では車の運転&健康が必須
田舎では公共交通機関が発達しておらず、高齢者運転が非常に多いです。
交通量が少ないので事故件数もそれほどではないのでしょうが、大きな問題でもあります。
自分の老後の事を考えると
- 公共交通機関が発達している
- 身近に買い物をできるところがある
- 大きな都市まで30分程度
が良いのかなと思います。
運転に慣れているならまだしも、今まで都市部に住んでいてほとんどペーパードライバーな方が車の運転は一苦労でしょう。
特に大変なのは通院です。
高齢になると、今は健康でも数年後予期せぬ病気になることも十分に可能性があります。
『2019年国民生活基礎調査』では傷病で通院している者〔通院者〕は人口千人当たり 404.0人。
65歳以上になると689.6人、75歳以上になると730.5人と7割以上の人が実際に病気や怪我で通院しています。
このデータをみると、今どんなに健康でも『将来の通院の利便性』は考える必要があります。
田舎だと町医者が1件あるのみ、専門病院へは片道1時間かけて車で病院に通う、というようなことが起きるので、ど田舎の移住先を選ぶのはその点注意です。
私は現在田舎暮らしをしていますが、老後は地方都市近くの町に移動する可能性が高いと感じています。その理由は『医療に対する不安が大きいこと』です。
今後医療もインターネット化が進み、地方でも高度医療がある程度受けられるようになれば別ですが、現状だとまだ不便です。
田舎ではインターネットを駆使できると強い
田舎にいると、店舗が少なく買いたいものが買えないことが多いです。
すぐに必要なものがあった時、近所のホームセンターには取り扱いがなくてわざわざ100円ショップに片道1時間かけていくこともあります。(苦笑)
現在は週に1、2回車で食料品の買い物に出かけていますが、これが年を取ると結構大変だなと感じます。
- 日用品の買い物をネット注文する
- 買い物のベースを通販にする
- インターネットバンク利用する
田舎は大手銀行もないので、そこも含め生活に必要なインフラをインターネット化するのがおすすめです。
老後スローライフの移住先を選ぶポイント
老後にスローライフを描いていて、移住先を探しているなら、時間の流れが緩やか、かつ不便すぎないところを選ぶのが良いです。
筆者のおすすめは
- 地方都市の近くの小さな町
- 豪雪地帯以外
ですね。
地方都市の近くの小さな町を勧める理由
私が老後に移住するなら以下の事に気を付けて『地方都市の近くの小さな町』に引っ越します。
- 各専門の病院がある都市に近い
- 公共交通機関が発達している
- 徒歩圏内に買い物できるところがある
ある程度便利な立地を選ぶことをおすすめします。
『地方都市』ではなく、その近隣の町を選ぶことで
- 地方都市にはないゆっくりとながれる時間がある
- ある程度インフラが揃っている
- 土地や物件が地方都市に比べ安価
であることがメリットです。
雪国は経験者でないと大変
雪国出身、雪国在住の筆者ですが、目的のない雪国移住はお勧めしません。
多い地域では1日に数十センチ、災害級の日は1メートル以上の積雪なんてこともあります。
特に日本海側の町では近年積雪量が多く雪が重たいこともあり除雪は非常に大変です。
筆者が子供の頃住んでいた地域は市内でも標高が高く雪の多い地域でした。
行政の除雪だけでは足りず、ご近所の方とお金を出し合って追加の除雪を依頼していたこともあります。
当時は新興住宅地で市内では人気のエリアでしたが、当時の親世代が定年を迎えるタイミングで多くの世帯が雪の少ないところへ移住していると聞きます。
もしどうしても老後雪国に住みたい!ならマンションも選択肢の一つです。
スキーやスノーボードなど雪にまつわる趣味があるなら別ですが、目的のない雪国への移住は失敗する可能性がありますのであまり積極的におすすめはしません。
関連記事の紹介
ここまで色々と老後のスローライフについて考えてきました。
20代の筆者は一体どんな考えでどんな生活をしているのか?
一体なぜ働き盛りのはずの20代からスローライフを実践するに至ったのか?などについても記事を書いています。
少しでも興味があれば一度読んでいただけると嬉しいです。
おわりに:老後スローライフ移住は具体的なイメージを
以上、老後のスローライフ移住についてでした。
老後のスローライフを描くうえで、理想の生活だけでなく
- 大きな病院に通院が必要になったときのこと
- 体が辛くなったときのこと
も考え、ある程度利便性の良い地域に住むのがスローライフ移住を成功させる秘訣ではないでしょうか。
自分の中でのイメージと現実をすり合わせて、理想のスローライフを過ごしてくださいね。