私は10年以上ソロキャンプを行ってきました。
ソロキャンプというのは自然環境に飛び込んで「”不便”をたのしむモノ」と信じて疑わなかったのですが、最近はそうも言ってられないなと感じています。
いくらキャンプだ、自然だといってもスマホだけは手放すワケにいきません。
実はソロキャンプで一番困るのが、スマホのバッテリー切れなんですよね。
もちろんモバイルバッテリーは用意しますが、山の中や海辺など電波の弱い場所はいつも以上にバッテリーの減りが早くなりますので、モバイルバッテリーひとつじゃ足りないかもしれません。
スマホ以外にもPCやゲーム機、その他ちょっとした電気製品を使いたい場面は多いでしょう。
そんな時に活躍するのが最近流行りの「ポータブル電源」です。
最近使っている人をよく見かける「ポータブル電源」とは?
ポータブル電源とは、モバイルバッテリーの大容量版と言うイメージのバッテリーです。小さなものでも、モバイルバッテリーの5~10個分の容量があり、小型の電気製品程度であれば充分に使用できます。この便利な簡易電源は、キャンプやドライブ、そして、災害時に活躍します。
ポータブル電源とは?
ひとことで言うと持ち運び可能な、大きくて大容量のバッテリーです。
最近キャンプ場でもアウトドアショップでも、ポータブル電源を本当によく見かけるようになりました。必ずしもキャンプ用というワケではないのですが、キャンプで使う人が増えたためアウトドアグッズの一種として捉えられるようになったようです。
キャンプで電気製品を使いたい人は、「電源付きサイト」を利用するのが一般的ですが、料金が高かったり、ファミリー向けでソロキャンプにはあまり向いていません。
「電源付きサイトを使うほどではないけど、ちょっと電気を使いたい」
「モバイルバッテリーだけだとスマホの充電が心もとない」
「キャンプ場でPCを使って仕事をしたい」
など、ちょっと電気を使いたいときに便利なのがポータブル電源です。
モバイルバッテリーとは何がちがうの?
基本的には「モバイルバッテリーを大きくしたモノ」と思って間違いありませんが、まず容量とパワーが違います。
モバイルバッテリーには「3000mAh」のように書いてあると思いますが、スマホの1回の充電に必要なのがおよそ3000~5000mAh程度ですので、3000mAhなら1回分というイメージです。
コンパクトなポータブル電源でもモバイルバッテリー5~10個分(30000~60000mAh)くらいの容量があるのが一般的ですし、パワーも異なるので、モバイルバッテリーでは使用できない電気製品が使えます。
私は電気の専門家ではないので、自分の使っている製品の取説レベルでしか語れませんが、200W以下の小型の電気製品なら問題なく使えるモノが多いです。
またモバイルバッテリーは通常USB出力しかありませんが、ポータブル電源ならAC出力(家のコンセントと同じヤツ)もシガーソケット(元々は煙草に火を点けるための車についている電源)もついているのが一般的です。
USB出力しかないとスマホやゲーム機の充電くらいしかできませんが、AC出力があれば、テレビやPC、扇風機を使うことなども可能です(使える機器は出力によって異なります)。
ポータブル電源の主な利用シーンは?
ポータブル電源の主な利用場面として思い浮かぶのは、まずはキャンプなどのアウトドアシーン、そしてドライブなどの外出時でしょう。
ドライブならシガーソケットで電源を確保できると思うかもしれませんが、お伝えした通りポータブル電源はAC出力も可能ですので、シガーアダプターがついていないさまざまな電気製品が使用できます。
そして、もうひとつの利用シーンが災害時です。あまり考えたくはないですが、災害で停電になったときにポータブル電源があればどれほど心強いでしょう。
ソロキャンプ用のコンパクトなタイプでは暖房に使用したりテレビに使うのには不向きですが、数日間家族のスマホを充電できるだけでもとても助かるはずです。
- ポータブル電源は持ち運び可能な、大きくて大容量のバッテリー
- モバイルバッテリーは通常USB出力しかないが、ポータブル電源にはAC出力やシガーソケットが付いている
- ポータブル電源はアウトドアシーンやドライブのほか、災害時の備えにもなる
ポータブル電源の選び方
ポータブル電源の選び方は、その目的に応じて下記の通りです。
- 一泊程度のソロキャンプの場合は、40000~60000mAh、200~300W程度。
- 災害時にも備えたい場合は、150000~200000mAh、400~500W程度。
- 冬のキャンプに使いたい場合は、200000mAh~、500W~で、できるだけ大容量かつパワーが大きいものが良い。
種類と言っても、基本的な機能に大きな違いはありません。選ぶ際のポイントは容量とパワーです。
何に使いたいのか、その目的に合わせて選びましょう。
以下3つのパターンで解説します。
※容量や出力はあくまでも一例です。目安としてお考え下さい
1泊のソロキャンプで使えればOK
- 40000~60000mAh
- 200~300W
私はこれです。
キャンプであまり便利な電気製品を使いたいとは思わないので、スマホの充電ができて、PCを使えれば十分。
スマホの充電なら10回くらいは可能ですので、災害時も家族のスマホは数日持つでしょう。
特にこれといった目的はないけど、取り敢えずキャンプで使いたいという人は、まずはこのぐらいのランクから始めてみるのがいいかもしれません。
扇風機やミニ冷蔵庫程度なら使えるモノも多いですが、パワーが必要な電気製品には利用できません。
災害時の備えにしたい
- 150000~200000mAh
- 400~500W
キャンプで使いたいけれど、せっかくなら災害時の停電にも備えたいという人は多いでしょう。
災害時にスマホの充電だけではなく、テレビが見たい、炊飯器を使いたいなど、出来るだけ普段と同じような生活がしたいと考える人もいますよね。
使いたい電気製品にもよりますが、ある程度パワーが必要になりますし、容量が大きいほど長く使えます。
災害時の停電期間は3日から7日程度と言われていますので、完全にまかなえる容量を確保するよりソーラーパネルが使えることの方が大事かもしれません。
多くのポータブル電源は別売りのソーラーパネルがありますので、同時に購入を検討するのもいいでしょう。
もちろんソーラーは天候に左右されるので、容量も大きいに越した事はありませんが。
冬のキャンプで快適に過ごしたい
- 200000mAh~
- 500W~
※これはもう大きければ大きいほどいいでしょう
つまり暖房器具を使いたいという人ですね。コチラは容量はもちろん、パワーが重要です。
冷房より暖房の方が電気代がかかることでも分かる通り、暖房、つまり熱を発生するものにはパワーが必要です。
キャンプで暖を取るなら、電気毛布やホットカーペット、電気ストーブなどが考えられますが、どれも電気をかなり消費します。
キャンプで映画を見るのも最近の流行りですので、プロジェクターを使いたい人もいるでしょう。
これらを快適に使いたい人はハイパワー、大容量のポータブル電源が必要になります。
重いし、値段もかなり高くなるので、個人的にはそこまでする必要あるかな?と思いますけど。
- ポータブル電源は、目的別に容量とパワーで選べばOK
- 災害に備えるなら容量も大事だが、ソーラーパネルも有効
- 大容量のポータブル電源は暖房などにも使えるが、かなりのパワーが必要。値段もかなり高くなる
ソロキャンプにおススメのポータブル電源5選
ソロキャンプにオススメなポータブル電源は、以下の5種類です。
- Jackery ポータブル電源 240
- Anker 535 Portable Power Station
- BALDR ポータブル電源 ソーラーパネル セット
- EENOUR ポータブル電源 P703
- EcoFlow DELTA Pro ポータブル電源
ソロキャンプ用に軽くて手頃なポータブル電源が欲しい人はコレ【Jackery ポータブル電源 240】
私が愛用している人気のJackryブランドのコンパクトなポータブル電源です。こちらで詳しくレビューしています。
災害時にも安心の大容量のポータブル電源が欲しい人はコレ【Anker 535 Portable Power Station】
ACポートが4口ついており、さまざまな家電製品を一度に使えるほか、スマホの充電なら約60回分の容量があります。
頑丈で耐久性が高く、長寿命が売りの人気モデルです。アウトドアや災害時に利用することを考えると、この頑丈さは魅力ですね。
災害時にソーラーパネルを使用したい人はコレ【BALDR ポータブル電源 ソーラーパネル セット 】
ソーラーパネルがセットになっています。
252162mAhの大容量ですので、それだけでも十分ですが、ソーラー発電ができるならとても安心感がありますね。
晴れた日なら1日でフル充電が可能。
キャンプ用というより災害時の備えと普段使いにいいのではないでしょうか。
冬のキャンプでも快適に過ごしたい人はコレ【EENOUR ポータブル電源 P703】
容量も大事ですが、暖房器具なども使いたい場合はパワーが必要です。
こちらは寒い冬に電気毛布なども使用可能。テレビや炊飯器、ミニ冷蔵庫など定格700W以内の家電製品を使うことができます。
まるで家にいるように家電を使いたい人はコレ【EcoFlow DELTA Pro ポータブル電源】
「こんなすごいヤツもあるんだ!」と、参考程度にご覧ください。
家庭電力の6日分まかなえるんだそうです。確かに安心感は半端ないですがもはやキャンプ用というレベルではありません。
お値段も半端ありません。
筆者愛用のポータブル電源「Jackery240」レビュー
私が使っているjackery240は、機能、価格共にソロキャンプビギナーにピッタリのポータブル電源です。
私が普段ソロキャンプで使用しているjackery240をご紹介します。とてもコンパクトで使いやすく、価格も比較的手頃なので、ビギナーにはピッタリです。
まずは最初の1台をどれにしようかとなやんでいる人は参考にしてみてください。
- サイズ :約230×133.2×167.3㎜
- 重量 :約3.1㎏
- 定格容量 :リチウムイオン電池16.8Ah/14.4V(241.9Wh)
- 出力ポート:AC出力100V~60Hz、2A、200W(瞬間最大400W)
- シガーソケット12V⎓10A
- 2×USB出力5V⎓2.4A、最大24W
説明をみてもちょっと分かりにくいと思いますが、出力はAC(家のコンセントと同じヤツ)が1つ、シガーソケットが1つ、USBが2つ付いています。
取説によると機器への給電の目安はスマホ約14回、ノートパソコン約3回、タブレット約8回、32インチ液晶テレビ約3.4時間、車載冷蔵庫約19時間とのこと。
充電の目安はコンセントで約5.5時間、車のシガーアダプターで約6.5時間です。
ソロキャンプで使用するには十分であることがお分かりいただけるかと思います。
イザというとき災害時にも使えるか気になる人も多いでしょう。保管している間に放電してしまっては意味がないですからね。
取説によるとフル充電から3カ月経っても80%以上は維持するそうです。
こちらは約1か月前にフル充電したものですが、まだ99%残っていました。
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関連記事の紹介
ソロキャンプに必要な道具については、以下の記事がよく読まれています。
ソロキャンプの始め方については、以下の記事が人気です。
ポータブル電源まとめ
スマホを手放せない現代人にとって予備のバッテリーはマストです。
災害時にも役立つと考えるとポータブル電源はかなりおススメのアイテムなのではないでしょうか?
個人的にはあまりハイスペックなモノを用意する必要はないと思っています。家にいるかのように家電製品を使うならそもそもキャンプに出かける意味を感じませんし、災害時の備えも限度がありません。
取り合えずスマホの充電だけできればかなり安心できると思います。
最後にひとつだけ注意です。
車があるから充電できるじゃないかと考える人もいるかもしれませんが、あまりオススメできません。
充電のためにエンジンをかけるのはエコじゃないし、エンジン音は周りに迷惑をかけます。
夜スマホのバッテリーが切れたからといって、車のエンジンをかけるのはやめましょう。
ポータブル電源を用意するのはマナーと言えるかもしれませんね。