『シーバス用のワームがどれも一緒に見えてしまう・・・正解が、さっぱりわかりませんっ!!!』とお悩みの人のための特集です。
最も釣果に繋がりやすい最強のシーバスルアーといえば、なんだかんだでやっぱりワームにはなると思います。ですが、釣具屋さんに並んでいるワームはあまりに数が多すぎです。
そのため、どれを選べばいいのかって事については凄く難しいですよね?
そこで本記事では、多くのアングラーに愛され続けている名作ワームだけを厳選して6種類レビューしました。
どれでも実釣性能と実績に優れたワームばかりです。
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シーバスワーム選び、ここから選べばハズレなしのはずですよ!
はじめに~ワームの種類について(ピンテールとシャッドテール)
シーバス用のワームですが、大きく分けて二種類あります。まずはその辺の基礎知識をざっくりと解説しておきますね。
①ピンテールワーム
テール(=尻尾)部分がまっすぐ伸びたタイプのワームです。アクションらしいアクションはほとんどしません。リトリーブするとテール部分が細かく微振動するだけの非常にナチュラルなアピールになります。
シーバス用のワームとしては最も一般的なタイプです。
②シャッドテールワーム
テール(=尻尾)部分が魚の尾びれのように大きく広がった形のワームです。リトリーブするとテール部分が大きく左右に揺れてウォブリングします。
ピンテールよりも強い波動が出るためハイアピールです。
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と、そんなわけで、ワームは大きく分けて二種類あると理解しておいて下さい。なお、これら二種類のワームの使い分けや特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒ワームの種類|しっぽの形状ピンテールとシャッドテールに分類されます
ワームでのシーバス釣りの基礎、基本をしっかりと理解したい人は、先に上の記事を読んでおくと、以下のワームレビューの内容も理解しやすくなると思いますよ!
ジグヘッドリグにお勧めのド定番ピンテールワーム3選!
さてここからは具のお話、つまり、絶対にお勧めできる名作シーバスワームの紹介です。
まずはピンテールワーム編からスタート!
その①|R-32、3.2 inch(ヒルクライム)|絶対におススメできるたった一つのワームかも?
全長:
3.2 inch (8.1 cm)
しっぽの形:
ピンテール
使いどころ:
水深5mくらいまでならどこでもOK(堤防、港湾、河川)
おススメカラー:
- ライブキビナゴ(場がすれている時)
- ピンクバック(濁りがきつい時、夜釣り)
- オヌマブラック(迷ったらコレ)
カラーについては、ナチュラル系、夜用、シルエットが出やすい黒系の三種を好みに合わせて選べばなんとかなります。私(編集部・るあらび)はほとんど場合、上の三つのカラーローテーションでなんとかなっていますよ。
特徴とおすすめポイント:
- おそらく最も売れた&実績が多いシーバス用ワーム
- 派手過ぎないアクションで場がすれにくい
- 合わせるジグヘッドの重さにより、あらゆる水深を攻略可能
- 素材が柔らかいため、シーバスが違和感なくバイトして吐き出しづらい(気がします・・・)
- どの釣具屋さんにもおいてるので入手も簡単
- ピンテールワームはぶっちゃけこれだけでいいと思ってます。
シーバス用ワームとして最も販売実績があり、今でも売れ続けていて、しかも全国レベルでの釣果実績数が一番多い商品が、このR-32(ヒルクライム)だと思います。
今現在販売されている全てのシーバス用ピンテールワームは、その源流を辿ると『R-32』に行きつくはずです。つまり、元祖シーバスワームといっていい傑作が、このR-32ですね。
アクションの特徴と釣れる理由としては以下のようになります。
- ①ピンテールの派手過ぎないアクション(=超微波動のテールのバイブレーション)
- ②ボディーの微かなローリング
- ③約8cmという絶妙なサイズ(カタクチイワシなどの食べごろベイトサイズ)
- ④ボディーのヒダ構造が発する複雑な水流
- ⑤ソフトマテリアルならではの食いつきの良さ
個人的には、サイズ感と派手過ぎないアクションのバランスが最も優れたワームだと感じています。
最初に投げた時はあまりのアクションの無さに不安を感じるかもしれませんが、R-32が釣れる理由はこの『派手過ぎないアクション』にあるので心配いりません。
使い方のコツとしては、ジグヘッドの重さでレンジコントロールをしながら、『まっすぐゆっくりとただ巻き』だけを意識して下さい。
変なアクションをつけずに、『一定速度でのスローなただ巻き』です。
なぜ『ただ巻き』が良いのかというと、ジグヘッドによるワームのスイミングパターンは、リグの形状から水中でバランスを非常に崩しやすく、そして元の姿勢にも戻りやすいという特徴があります。
そのため、水流の変化、潮の変化、波の変化などを受けてイレギュラーなアクションが勝手に入ります。そして、この自然なアクション変化が食わせのアクションになります。
ですので、小手先のテクニックは不要だと考えて下さい。
- 5g程度の軽いジグヘッドと合わせて、表層付近を意識したただ巻き
- 9g程度のジグヘッドと合わせて、中層付近を意識しただ巻き
- 11g程度の重いジグヘッドと合わせて、中層より下をただ巻き
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他にもちょっとしたテクニックとしては、こちらの記事『③斜め上に引っ張りあげるようなただ巻き』で紹介しているような縦方向の誘いも有効です。
この時も、『変なアクションをつけずに、スローなただ巻き』だけを意識して下さい。
シーバスからこのような斜め上へのワームの動きを見た場合、このワームのスイミングパターンは、まるで『水面へとパニックになって逃げていくベイト』に見えるはずです。
そのため、横方向のスローリトリーブでは全く反応しなかったシーバスが、この『斜め上への動き』だけには驚くほど反応を示すことがあるんです。
まとめると・・・
- ジグヘッドの重さを利用した一定レンジのスローリトリーブ
- テンションフォールでボトムを取る⇒斜め上へ引っ張り上げるようなリトリーブ(参考記事)
- 変なアクションは付けずに、一定速度のただ巻き
この三点をまずは意識してみて下さい。
ハードルアーには何の反応を示さなかった渋い状況でも、なんとかシーバスが口を使ってくれる可能性が高まるはずです!
~補足その①:R-32はまっすぐ刺すのが難しい?!~
R-32は、確かに『釣れるピンテールワーム』の代表選手なのですが、ボディーが細見でしかもヘッド部分が少し小さく成形されているため、まっすぐ刺すのが比較的難しいです。
そのため、ベテランさんであってもR-32に苦手意識を持っている人も多いみたいなのですが、ちょっとした工夫で簡単にまっすぐ刺す事ができます。
詳しくは現在特集記事を作成中ですので、もしばらくお待ちください。『R-32をまっずぐさせない病』がゼロになるんじゃないかと思います!
~補足その②|R-32のこぼれ話~
このR-32というワームですが、元々はMARSっていう会社から発売されていた伝説的なシーバス爆釣ワームです。最も有名なシーバス用ピンテールワームとしての地位は、この時点で既に確立していました。
ですが同社は2014年に倒産しており、R-32は一時的に入手が困難になります。この時、多くのシーバスアングラーは危機感を覚えたかと思うのですが・・・
その後にヒルクライム社から復刻&販売されており、現在ではどの釣具屋さんにも購入できるまでに安定供給されています(・・・めでたし、めでたし。)
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ちなみに、このR-32には原型となったと噂されているワームがあって、それがブラックバス用のピンテールワームである『スタッド』です。
つまり、このR-32は、元々はブラックバス用のスイミングワームをモデルとしてシーバス用にブラッシュアップされたといえます。
そして、R-32の開発&監修者は、シーバス業界の大御所で『元祖 職業釣り師』の小沼正弥プロなのですが、この方が大の車好きらしく、スカイラインGTRのR-32の名前にちなんで、というか、そのまま借りて、『R-32』って名付けたんだそうです。
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『だからどうした!』って声が聞こえてきそうなんですが、R-32はもはや伝説級の『釣れるワーム』であるため、あえてこぼれ話を披露させて頂きました。
神のワームとまで言われる事もあるR-32です。その歴史も含めて知っておくと…
実釣の場で信じて投げ続けられるかと思いますよw
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その②|モアザン ミドルアッパー、3.5 inch (ダイワ)
R-32の生みの親である小沼正弥プロ監修のもう一つの名作ピンテールワーム、それがこのモアザン ミドルアッパーです。R-32とコンセプトは同じで『テールの超微振動』がアクションの特徴になります。
つまり、ナチュラルなアクションでシーバスに口を使わせる食わせのワームになるのですが、R-32よりもボディーサイズが太く、まっすぐにセットしやすいという特徴があります。
また、R-32以上に柔らかい素材で出来ているため、シーバスが違和感を感じて吐き出す事もほとんどありません。
R-32とミドルアッパーのどちらを選ぶかは完全に好みの問題かもしれませんが、ワームをまっすぐ刺すのが苦手な人は、こちらのミドルアッパーを選ぶのがいいかもしれませんね。
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ただしこのワーム、最強の食わせワームではありますが、一匹釣れたらご臨終でして、すぐに裂けてしまうくらいに素材が和柔らかいです。そのため、コスパはちょっと悪いかなって思います。
そんな事もあり、私(編集部・るあらび)はR-32の方が好きですね。
その③|アルカリ、3.3 inch (コアマン)
ピンテールに分類されてはいますが、上の写真でわかるように、正確には小さなシャッドがついています。そのため、上で紹介したR-32やミドルアッパーよりもテールのアクションが大きく、水中で発生する波動も強いです。
少しだけアクションが派手なピンテールというイメージがピッタリであり、初心者でも比較的使用感を得やすく、そういった点からも使いやすいですね。
素材はR-32に比べると少し硬く、ボディーも一回り太いため、ジグヘッドにまっすぐに刺しやすいです。
ジグヘッドリグにお勧めのド定番シャッドテールワーム3選!
続いて強いウォブリングが特徴的なシャッドテールワームの名作を3つ紹介しましょう!
その①|アルカリシャッド、3 inch (コアマン)
こちらの記事で紹介したピンテールワーム『アルカリ』のシャッドテール版です。短くて太いボディーが特徴であり、シャッド部分のサイズが大きいため、ウォブリングアクションが他のシャッド系ワームよりも派手にでます。
また、柔軟性と硬さのバランスに優れた素材を採用しているため、シャッドテールのウォブリングアクションがボディー全体に伝わりやすくなっています。
そのため、ウォブリングだけでなくボディー全体のローリングアクションも出やすいシャッドテールワームですね。
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ちなみにこのワームは、通常のジグヘッドリグにセットして使う場合は、スローリトリーブとの相性がいい食わせのシャッドテールという位置づけになります。
ですが、バイブレーションジグヘッド(VJ)という専用のジグヘッドと組み合わせると、『早めのリトリーブで活躍する寄せるて食わせるワーム』へと性質も使用感も変化します。
(編集部注:バイブレーションジグヘッドについては、現在特集記事を作成中です。しばらくお待ち下さい!)
このような『合わせるジグヘッドで使い方が劇的に変化する』というワームのコンセプトは斬新であり、そういった意味からもこのアルカリシャッドは、新しいワームの世界を開いた名作だといえるかと思いますね。
個人的には、シーバス狙いのシャッドはこれだけでいい気がしていますw
その②|パワーシャッド、4 inch (エコギア)
細見のシルエットと固い素材が特徴のシャッドテールワームです。味と臭いのカプセル入りらしいのですが、匂いはほとんど感じないし、かじってもゴムの味しかしませんでしたw
恐らく最も有名なシャッドテールワームであり、どの釣具屋さんでも必ず在庫があるはずです。
このワームは後方重心であるためノーシンカーで使う場合は飛距離が出やすいのも特徴であり、シーバスが水面でボイルしている場合の超近距離戦でドハマりします。
また、シャッド部分の付け根が非常に細く、細かいピッチで激しくウォブリングするためアピール力が強いです。ボディー全体のローリングアクションも、上で紹介したアルカリシャッドより強調されています。
素材特性としては、トップクラスにお固い素材であり、数回は差し替えして使う事ができます。また、シーバスであれば数匹釣ってもワームが壊れたり裂けたりしません。つまり、頑丈で裂けにくいワームです。
そのため、コスパの良さからファンが多いですね。
デメリットとしては、テールの付け根が細い事が仇となって、フグがかじってでテールが千切れる現象が起きます。また、ヘッド部分が先細りの形状であるため、そのままではまっすぐジグヘッドを刺しにくいとの声が多いですね。
ただしフックの刺しにくさに関しては、頭をカットして平面部分を作る事で随分とセッティングしやすくなります。
なおサーズに関しては、シーバス用には4インチが選ばれやすいのですが、これは港湾部などでは少し大きいかもしれません。
- 港湾部⇒3インチ(7.3 cm)
- サーフ⇒4インチ(10.0 cm)
このような使い分けが私の場合は多いので、パワーシャッドを使う場合の参考になさって下さい。
グラスミノー、M (エコギア)
パワーシャッドとよく似た細見のシャッドテールワームですが、こちらの方が柔らかい素材で出来ています。そのため、波動によるアピール力が若干弱くなっており、その分だけ食わせの能力に特化しているといえますね。
ちなみにこのワームもまた、パワーシャッドと同じく味と匂いのカプセル入りらしいのですが、私にはゴムの匂いとゴムの味しか感じ取る事ができませんでしたw
パワーシャッドとの相違点ですが、パワーシャッドが強く、そして素早くテール部分をふり、ボディー全体でウォブリングするのに対して、グラスミノーはテール部分をだけを震わせるような小さなアクションが特徴です。
ですので、スレたシーバスを相手に、出来るだけナチュラルに攻めたいのであれば。グラスミノーが適役といえますね。
サイズに関しては、シーバス用にはMサイズ(6.4 cm)が使いやすいです。
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個人的には、頭の丸ポチが可愛くて好きなので、特に使う理由もないのに投げる事がありますw
関連記事の紹介~『シーバスをワーム釣る!』編~
静ヘッドとパワーヘッド|名作シグヘッドの相違点と使い分け術まとめ
終わりに・・・
一言でまとめると・・・『シーバス用のワーム、この6つからお気に入りを探せばそれで大丈夫ですよ!』っていうお話でした。
ワームというルアーは、開発費や材料費がそれほどかからない事もあり、ルアーメーカーのリリース競争が激化しています。似たアイテムが多いという特徴があります。
ですが、多くのシーバスアングラーに愛され続けている名作、つまり、『本当に釣れるワーム』は数が限られており、その中からお気に入りを選ぶ事が重要だと思うんです。
それが私(編集部・るあらび)の場合は、R-32というピンテールワームと、アルカリシャッドというシャッドテールワームなわけですが、どれを一軍ワームとして採用するのか?については、価格や使用感に関するアングラー側の趣味で答えが別れると思います。
ですので、実釣で試してみる事が一番重要だと言えます。
この記事を読んでいる皆様も、ぜひ、本特集で紹介した三つの名作ピンテールワーム、そして三つのシャッドテールワームを試しながら、その中からお気に入りのワームを見つけて下さい。
絶望的な海況で一匹を引きずりだす最終兵器として、きっと活躍してくれると思います!
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また、ワーミング以外の釣り方や、シーバスのルアーフィッシングそのものについても、多くの特集記事を準備しております。
シーバス関連記事の一覧まとめページを準備していますので、『もっとこの釣りを楽しみ尽くしたい!』という人は、こちらも合わせてご覧になって下さい!
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