ソロキャンプに出かけては島美人を飲んで、誰に頼まれるともなく勝手に島美人の写真をアップするおじさん、それが俺なんですが…
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参考記事①:島美人@藺牟田池
参考記事②:島美人@八重山キャンプ場
この2つ記事をですね、推定で3人しかいない私の友人の一人、Tさんが読んでくれてたみたいなんです。
ちなみにTさんはこんな人でして、突然電話をしてきては、私を色んなところに拉致する連れてってくれる、そんなアクティブなおっさん。
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関連記事①:グリーンファーム@鹿児島でゴールデンウィークにキャンプした時の話
関連記事②:夜の平川動物公園でおっさんがテンション爆上げしてきた時のお話
で、ある日、いつも通りこのTさんから電話がかかってきたんです。
2019年、8月のある日・・・
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『てれて~♪ てれてれってれぇ~♪』
『てれて~♪ てれてれってれぇ~♪』
『てれて~♪ てれてれってれぇ~♪』
俺 (; ・`д・´) 『はて?おいどんの時計・・・じゃなかった、スマホが6日ぶりに泣いておる。。。』
俺 (; ・`д・´) 『ってどうせ、Tさんじゃねーの?メンドクサッ!なんじゃらホイ?』
ポチッ!
俺 (; ・`д・´) 『はーい。「るあらび」でございます。事件ですか?事故ですか?』
Tさん ( *´艸`) 『うーん、事件かなw っていうかさ、るあらびちゃん、キャンプ始めたんだねぇ』
Tさん ( *´艸`) 『あの記事、綺麗にまとまっているし、しかも、オモロイねぇw』
俺 (; ・`д・´) 『でしょ?俺という存在が綺麗にまとまっていて、しかもオモロイから、あの記事もまた、綺麗にまとまっていてオモロイのです!』
Tさん ( *´艸`) 『・・・そうですね。』
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沈黙の4秒
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Tさん ( *´艸`) 『で、本題』
Tさん ( *´艸`) 『記事の中でさぁ、島美人がちょくちょく出てくるじゃん?』
Tさん ( *´艸`) 『っていうかさ、るあらびちゃんは、いっつも島美人ばっか飲んでんじゃん?』
俺 (; ・`д・´) 『だって、「島美人は美味い」って死んだじいちゃんも言ってたもん。文句ある?』
Tさん ( *´艸`) 『・・・ふーん。で、俺、言ってなかったけどさ、実は島美人作ってる杉本酒造の会長と面識あるんだけど、そんなに島美人好きなら今度紹介しよっか?』
俺 (; ・`д・´) 『ふぇ?』
Tさん ( *´艸`)『酒蔵見学くらいならさせてもらえるんじゃね?』
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俺 (; ・`д・´) 『Woah, that’s cool!』
(注:喜ぶ俺のイメージ画像です。念のため。。。)
とまぁそんなわけで、世の中が狭いのか、それとも友人Tの顔が広すぎるのかよく判りませんが、
『おいらにとっては伴侶の友でもある杉本さんちの島美人さんに会いに行ったので、その時の様子をアレコレと記事にしてみましたよー』っていう、そういうコーナーです。
もはやアウトドアとはなんの関係がないじゃんか!っていう声も聞こえてきそうなんですが、私にとって島美人という焼酎は、ソロキャンプのお伴であり、スタメン一軍なのです。
ですから、問題なんかないのですw
ってなわけで、スタート!
出張講義|鹿児島の文化『ダレヤメ(ダイヤメ)』って知ってるかい?っていうお話
鹿児島には、『ダレヤメ(ダイヤメ)』っていう文化がありましてね。
まずはこれを理解してもらわないと、『なぜ鹿児島人は、焼酎ばっかり飲んでるの?』って事や、『なぜ私が、ソロキャンプのお伴に芋焼酎ばっかり飲んでるの?』っていうのがよく判らんと思うのですが、どないでしょうか?
そんなわけでまずは、『ダレヤメ(ダイヤメ)って何ぞ?』っていうお話でもしましょう。
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で、この言葉の意味ですが…
- ダレ⇒”ダレる”のダレでして、ようは『疲れ、疲労感』っていう意味
- ヤメ⇒とめる⇒取るって意味。
そんなわけで、『ダレヤメ=疲れを取る』って意味になるんですが、じゃあ、何をどうやって我々鹿児島人は疲れを取るのかていうと、コレですw
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芋焼酎・・・
ようするに、ですね。
南国鹿児島っ子でのんびりな地域性の我々は、一日の仕事が終わると、『ダイヤメでもすっが!(=今日の仕事はもうお終い!焼酎でも飲んで、一日の疲れを取って、さっさと寝ちゃいましょう!)』という、なんとも呑兵衛な気質と遺伝子を生まれつき持っとるわけです。
それはまるで都会っ子の皆様が、精神と肉体の疲れを癒すために温泉に出かけるかのように、我々鹿児島人は焼酎を飲みます。
で、アルコールの力で全身の筋肉を弛緩させ、のんびりだらけて眠りにつくのですw
ちなみにこのダレヤメですが、別の言葉で表現すれば、『毎日の晩酌』って事になります。
ですので、そのお伴となる焼酎には、飽きのこないさっぱりした風味が求められます。
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本記事の主役である島美人さんは、まさしくそんな『飽きのこないさっぱりした、良い意味でクセのない焼酎』の代表格選手なんですよ。
そのため、ダレヤメの永遠のパートナーとして、島美人というさっぱり系美女は、多くの鹿児島人の心をギュッと掴み続けているわけでございます。
島美人ってこんな芋焼酎でーす
正式名称 | さつま島美人 |
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原料 | サツマイモ、米麹 |
アルコール度数 | 20度, 25度, 35度 |
香りの特徴 | 芋焼酎としては控え目、お湯わりでフワッと鼻腔に残る甘い香り |
味の特徴 | さっぱり、良い意味でクセが無い、飽きがこない |
価格 | 25度、1800mlで実売価格1800円前後 |
あらためまして、島美人さんの事を超俺的主観で紹介しましょうのコーナーです!
この焼酎は、鹿児島県の北の方、『長島』っていう地域で生産されている芋焼酎でございます。
全国区でも名前が売れていて、各地の居酒屋にもきっと置いてるはずですので、『見た事あるよー』っていう人も多いはずですが、どないでしょうか?
で、そんな島美人さんなんですが、いわゆる『ブレンデッド焼酎』ってやつでして、合計で5つの蔵元の原酒を混ぜ合わせて調合したものです。
私はこの記事を書くまで『島美人=杉本酒造の芋焼酎』って思っていたんですが、どうもそうじゃなかったみたいですねぇ。
ちなみにこの5つの選ばれし蔵元さんは、こんなメンツでございます。
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- 杉本酒造株式会社(本記事の主役様でーす)
- 宮乃露酒造株式会社
- 長山酒造有限会社
- 南洲酒造合資会社
- 宮内酒造株式会社
島美人という芋焼酎は、鹿児島のあらゆる居酒屋や酒屋さんに必ず置いているといってもいいくらいでして、しかも、ほとんどの家に常備されている、そんなド定番直球ど真ん中の芋焼酎でございます。
そんなこんなで、『島美人=鹿児島のソウルドリンク(アルコール入り)』ってイメージがピッタリかな?
で、杉本酒造の中はこんな感じでーす
9/24, PM 12:46くらい|杉本酒造株式会社に到着!
杉本酒造さんは、長島の西部、小浜川沿いの山の中にありまして、上の写真のように『でっかい島美人の看板』が目印です。
なんとも緑いっぱいでして、気持ちも心も癒される、そんな立地条件でございます。
敷地内には謎の鳥居もありまして、実にこう、酒蔵っぽさ満点の、そんな雰囲気です。
駐車場入り口には、こんな感じでとってもアーティスティックな島美人のモニュメントが立っておりました。
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かっこよろしいですねぇ。
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ちなみに私、この日の2週間ほど前に、言い出しっぺの友人Tより会長さんをご紹介頂いておりまして、一緒に居酒屋で島美人を飲み倒しております。
そんなわけで、この日は二回目の顔合わせでして、そんなに緊張することもなく、敷地内をウロウロしながら、待ち合わせ時間の午後一時を待っておりましたところ・・・
約束の時間ピッタリに、ぶおーん♪と軽快な音を響かせながら、軽トラックがさっそうと登場しました。
で、中から人懐っこそうな笑顔と筋肉ムキムキの二の腕のギャップが素敵な人物が降りきて真打ち登場となったわけでございます。
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俺 (; ・`д・´) 『どもどもお代官様。ご無沙汰しております。本日はお忙しい中、私のようなチンケなブロガーのためにお時間頂きまして・・・』
会長さん (‘ω’)ノ『やぁ、どもども。ご無沙汰ですねぇ。じゃあ、工場みよっか?』
みたいな会話がありまして、晴れて島美人の中の人ご公認で、杉本酒造の焼酎造りの現場へと潜入する許可を頂いたわけですな。
ありがたや。
ありがたや。
焼酎造りの現場に、潜入なのだ!
ちょっと奥さん、聞いて下さい。
この中で、島美人の5つの原酒のうちの一つが作られておるわけです。
これはもう、ファンとしては、ワクワクせずにはおられませんな!って思いながら、まるで会長のカバン持ちのような気持ちで内部へと潜入しました。
ドキドキ。
ワクワク。
お芋を運ぶベルトコンベアーがお出迎え
入ってすぐのスペースにお芋さんを運ぶベルトコンベアーがありまして、奥のタンクへと運んでいきます。
で、銀ピカのタンク的なやつで、お芋さんを蒸すんだそうな。
ちなみに蒸す仕組みについては、謎です。
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俺 (; ・`д・´) 『ん?なんだか芋ようかんっぽい、あまーい匂いがしますね!』
会長さん (‘◇’)ゞ 『朝一で芋、蒸してるからねぇ。』
俺 (; ・`д・´) 『朝一!へぇええええ!で、その芋ってやつは、食べても美味しんですか?』
会長さん (‘◇’)ゞ 『芋は「黄金千貫」っていって、あくまで芋焼酎用。食用としては、まぁマニア向けかなぁ(笑)』
みたいな会話がありまして、ここで朝から『島美人の元』が作られてる事実にちょっと震える、そんな俺がそこにはおりました。
内部は超清潔&近代的でーす
私、焼酎ってのは『ねじり鉢巻きで筋肉質のおっちゃん』が、額に汗して作ってるのかと思いましたが、そんな事はありませんでた。
工場内部は、下の写真のように近代的な装置で埋め尽くされてましたよ。
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ちょっと、残念。
会長さんの焼酎造り講座を受講しましたよー
しっぶーいグラサンを片手に、会長さんが芋焼酎の作り方を教えて下さいまして、これがとっても面白かったので再現しようのコーナーでーす。
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会長さん(‘◇’)ゞ 『あそこのカーテンの裏のタンクで、まずは麹を作るわけ。麹ってのは、お米と麹菌と酵母菌の塊みたいなもんで、醪(もろみ)って呼ぶのね。』
俺 (; ・`д・´) 『芋焼酎って芋だけじゃないんだ!知らんかったですw』
会長さん(‘◇’)ゞ 『で、この醪(もろみ)に、蒸して細かく切った芋を放り込むと、醪の中の酵母が糖をアルコールに変えてくれる。これが二次仕込みってやつ。』
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俺 (; ・`д・´) 『なんか、ポコポコ泡が出てますけど、これって大丈夫っすか?』
会長さん (‘◇’)ゞ 『酵母がアルコールと一緒に、二酸化炭素も作ってるのね。その泡がアレ。だからこれは、酵母が生きてますよーっていう証拠だねぇ。』
俺 (; ・`д・´) 『へぇええええええ!難しい事はわからんけど、なんかすげぇええ!』
会長さん (‘◇’)ゞ 『で、この段階で出来るのが二次醪(にじもろみ)ってやつ。これは・・・ 芋のドブロクって考えればいいよー』
俺 (; ・`д・´) 『芋のドブロク!それは、美味いんっすか???』
会長さん (‘◇’)ゞ 『うーん(笑)。マニア向けかな?』
会長さん (‘◇’)ゞ 『で、そうやって出来た二次醪を、あそこの蒸留器で蒸留したら、芋焼酎の出来上がりってわけ』
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会長さん (‘◇’)ゞ 『蒸留して最初に取れるのがハナタレって言って、度数は50度超えるよ。』
俺 (; ・`д・´) 『ハナタレ?鼻水のっぽいの?シャレがきつくないっすかそれ?』
会長さん(‘◇’)ゞ 『そっちのハナタレじゃなくて、「初」に「垂れる」で初垂れ(ハナタレ)ね。』
俺 (; ・`д・´) 『へぇええ!ハナタレ!』
俺 (; ・`д・´) 『それにしても、度数50度超えって、そりゃまたすげぇですな。まるでウイスキーだ!飲ませて下さい♪』
会長さん (‘◇’)ゞ 『”るあらび”さんは。今日、車でしょ?』
俺 (; ・`д・´) 『会長さんちに泊まるので、大丈夫です!』
会長さん(‘◇’)ゞ 『お断りします(笑)。』
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そんなわけで、『ハナタレを御馳走になって、ついでに会長さんちに泊まろう大作戦』は、あえなく撃沈してしまいました。
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閑話休題。
で、こうやって蒸留した島美人の原酒様は、他の4つの蔵元の原酒とブレンドして、寝かせます。
そして、そして、月日は流れて、晴れて『島美人』の衣をまとう事を許されるっていうわけです。
焼酎は生き物だ!って事が身に沁みて理解できて、とってもオモロイ経験をさせていただきました。
個人的には、二次仕込みタンクのポコポコ具合が、『The 謎の生命体!』って感じで、テンション爆上げでございましたよ。
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それにしてもアレです。
杉本さんちのハナタレ、飲みたかったなぁ…
酒屋さんも、ありまーす
ちなみに、焼酎工場のすぐ横には酒屋さんがありまして、島美人を始めとする『長島ブランドの芋焼酎』をワンサカと置いております。
で、商売が上手いなぁと思ったのが、これ。
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この『島娘』っていう焼酎なんですが、こいつは長島町内でしか買えない『限定販売』なんだそうな。
おじさん、思わず実家用のお土産に買っちゃいましたよw
ついでに、こんな『飲み比べセット』もあったので、こいつもお買い上げでございまーす。
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他にもですねぇ、なんだか凄そうな焼酎で店内はいっぱいでございまして、呑兵衛には堪らない、そんな竜宮城的空間となっておりました。
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なんでも鑑定団に出したら高い値が付きそうな、よくわからないけど凄いやつも置いてありましたねぇ。
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とまぁそんな感じで、私の『潜入!杉本酒造24時!』は、これにて閉幕でございます。
この後は、会長さんのご厚意で焼酎造りの裏話を教えてもらったり、素敵な軽トラで長島島内をご案内頂いたりして、素敵な時間を過ごす事ができましたとさ。
めでたし。
めでたし。
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まとめ
一言でまとめると…『杉本酒造は、なんか凄い!ついでに島美人は、もっと凄い』っていう、俺の自慢でしたw
鹿児島ダレヤメ文化のど真ん中に位置する芋焼酎、それが『島美人』だと私は思うんですよ。
それなのに私、この焼酎が長島の焼酎である事も、そして、5つの蔵元の『ブレンデッド焼酎』である事も、今回の酒蔵見学で初めて知りまして、新しい発見となりましたよ。
そんなわけでこれは私見ですが、この記事を読んでいる鹿児島ジモティーな人がおられましたら、ブイーンとドライブがてらに長島まで足を運ぶ事をお勧めします
そこには、麹菌と酵母をポコポコさせて島美人の元を作っている、素敵な蔵元がございます。
話のネタにでも立ち寄って、ついでに島内限定の島娘を買うなんていう、そんな休日を過ごすのも、優雅でよろしいんじゃないでしょうか?
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そんなこんなで、現場からは以上です!
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~おまけ~
この後の私なんですが、杉本さんちで購入した焼酎を抱えて、長島の海沿いにある『長島青少年旅行村』って所でソロキャンプして帰りました。
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潮風が気持ちいい、とっても素敵なキャンプ場でございます。
で、ここはお勧めだねぇって思ったので、その時の事を記事にまとめました。
お楽しみあれ~♪