『ムッキィイイイイ!ヒラメはサーフで簡単に釣れるなんて嘘ついたのは誰だぁあああ!』ってお怒りの人のための特集記事です。
ここ数年、異常なほどに盛り上がりを見せているサーフのヒラメゲームなんですが・・・難易度激高な事もあって、特にルアーフィッシング初心者の人には釣果に結びつかない事が多いんです。
でも大丈夫!
毎年数枚はサーフで確実にヒラメを仕留めている、なんとも微妙なヒラメハンターの私(編集部・るあらび)が、初心者向けにこの釣りのコツとポイントを解説しちゃいますよ!
『誰でも簡単に釣れる』とは口が裂けても言えませんが、『今年も確実にサーフでヒラメが釣れる!』という釣果でよければ、きっと参考になるかと思います~
- 大前提|サーフでヒラメが釣れない本当の理由は、『もともと魚影が薄いから』です!
- 処方箋①|季節選びは超重要!
- 処方箋②|サーフのヒラメ釣りは『情報戦』です!
- 処方箋③|ランガンしすぎは、ダメ!絶対!
- 処方箋④|一カ所で粘りすぎも、ダメ!絶対!
- 処方箋⑤|サーフのヒラメゲームはポイント選び>>>ルアー選びが鉄則です!
- 処方箋⑥|ポイント選びの注意点はこの4つ!
- 処方箋⑦|ルアー選びの注意点はこの3つ!
- 処方箋⑧|釣れる時間、時合いの傾向は季節依存的と考えよう!
- 処方箋⑨|周りを眺めてライバルを観察しよう!
- 処方箋⑩|向かい風はチャンス!追い風は微妙、横風は敵!っていうパターンが意外に多い!
- 処方箋⑪|『べたなぎ+澄潮+ベイトゼロ』なんて、そんな日はおにぎりでも食え!
- 処方箋⑫|ベイトの接岸こそが大前提!
- 処方箋⑬|ベイトの接岸ことが大・大・大・前提!!!
- まとめ
大前提|サーフでヒラメが釣れない本当の理由は、『もともと魚影が薄いから』です!
まずはじめに説明しておかないといけない事が一つだけあります。それが、『サーフの釣りは、魚種や釣り方を問わずに、原則として回遊待ちの釣りである』という単純な事実です。
これは言い換えると、
- ベイトの群れがサーフに接岸する
- そのベイトにヒラメをはじめとするフィッシュイーターが着いている
この二つの要素が上手く組み合わさらないと、サーフのルアーゲームが成立しない事を意味しています。
そして、このような海況って毎日発生するわけがありませんよね?というか、サーフのハイシーズンである秋~初冬を除いては、残念ながら稀な現象です。
そのため、サーフというポイントの魚影は基本的に『薄い』のが普通であり、回遊のタイミングを読んで当てていくような釣り方が基本になります。
で、残念なお知らせ・・・
魚種、ポイントを問わず、この『回遊待ちの釣り』は、はっきり言って難易度が激高です!回遊待ちは運の釣りなんていう意見もありますが、ガチの釣り師ほど、回遊のタイミングを読む能力が研ぎ澄まされています。
とまぁそんなわけでして、一カ所のサーフにワンシーズン以上は通い詰めないと、なかなか上手く釣れる場所と時間を把握する事は難しいかと思います。
これが漁港や堤防の釣りであれば、魚にとって身を隠す構造物も多いため、その場に比較的長い期間滞在する居着きの個体が発生します。
このような『居着き個体のピンポイント打ち』という釣りも成立するため、比較的釣果に恵まれやすいのですが…
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また、特にヒラメ狙いに的を絞る場合は、もう一つ別の要素が絡んできます。それが『個体数の差』です。
ただでさえ魚影が薄いサーフですが、ヒラメという魚種は、シーバスやマゴチ、チヌのような他のルアーゲームのターゲットと比べて、
圧倒的に個体数が少ないんです。
そのため、例えヒラメのハイシーズンであっても、基本的にサーフにいるヒラメの個体数は他のフィッシュイーターに比べて少ないと考えられます。
ですので、あなたがもしこれまで一度もサーフでヒラメを釣った経験がないとしても、別にへこむ必要はなかったりします。
ただでさえ魚影が薄いサーフで、メタルスライム並みの出現率であるヒラメを、わざわざルアーで釣ろうと考えているわけですから、ボウズ上等の釣りだと考えて下さい。
めげずにサーフへ繰り出す回数を増やす事で、少しづつですがヒラメと出会う可能性が増えてくるはずです。
ちなみに、私(編集部・るあらび)の場合は、九州の南端の非常に恵まれた海と共に暮らしていますが、秋から冬のハイシーズイン(11月~1月)に20回程度サーフに通い詰めて、40cm以上のヒラメが5枚も取れたら上出来だと思ってます。
10枚とれたら奇跡です!その年は何か悪い事が起きるかもしれないので、御払いに行くかもしれませんw
ですがご安心を。
確かにヒラメの釣果はハイシーズンだけで数えて5~10枚ってところですが、シーバスや、チヌ、ブリなどの嬉しい外道が釣れます。そのため、ヒラメが釣れないからといって完全にホゲる事もなく、なんだかんだで魚と出会う事ができる楽しい釣りのスタイルです。
関連記事①:釣行回顧録(2017年12月)|冬のサーフでヒラメチャレンジ!のはずが…
関連記事②:釣行回顧録(2018年1月)|サーフのテトラでブリを狩る?!編
関連記事③:釣行回顧録(2018年2月)|冬のシーバス狩り&チニング編
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サーフのヒラメゲームって基本はそんなものですので、めげずにサーフへ繰り出す回数を増やしましょう。
それが一番の特効薬だと思います!
サーフでヒラメが釣れない一番の理由とは?
- サーフの釣りは回遊待ちの釣りなので、運の要素も大きい
- サーフというポイントは、もともと魚影が薄い
- ヒラメという魚は、もともと個体数が少ない
- サーフのヒラメゲームは、基本的に『外道上等、ボウズ上等』です!
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とまぁ、そんなわけで、『釣れなくても落ち込む必要はないんだぜ?』って事も理解してもらえたと思うので、ここからが本番です。
それでも釣りたいサーフのヒラメ、そのために私(編集部・るあらび)が意識している事を13項目にまとめてみました。
『サーフでヒラメが釣れない病』を完治するための、特別な処方箋です。
これであなたも『年に数枚は、サーフでヒラメを確実に狩り上げる事で知られている、テレビとかには一生出る事もないであろう、地元でもすっごく微妙な2.5流のヒラメハンター』くらいにはになれるはずです(・・・、まぁ、私の事なんですがw)
でははじめましょう。
どーぞどーぞ!
処方箋①|季節選びは超重要!
ただでさえ釣れないサーフのヒラメですが、それでも一枚をひねり出すために最も重要な要素が、『季節選び』だと感じています。
これには海水温が関係しています。そういう事かというと、ヒラメの活動適水温は15~22℃なんですね。地域性はありますが、これは季節でいうと、5月末~年明けの1月くらいになります。
ですので、サーフでヒラメを狙うなら、5月末~1月だけに時期を絞るのが得策です。それ以外のシーズンは、ヒラメは沖の海水温が少しでも高い海域でジッと身を潜めているんだそうです。つまり他のシーズンは、サーフでヒラメを狙ってもそこにはほとんどいません。
次にヒラメのハイシーズンに関してまとめると、越冬後の個体が接岸する春先の5~6月、そして、ヒラメの適水温とベイトの接岸が重なる10月中旬から12月いっぱいまでになります。
特に越冬前の荒食いの時期である晩秋から冬が、サイズ、個体数、そして味ともに揃う最高のシーズンですね。
ちなみに、産卵にからむ荒食いは『春のプリスポーンによるは以下の』といわれる事が多いのですが、実はこの表現は正確ではありません。というのも、ヒラメの産卵期は地域依存性が高く、場所によって時期がバラバラなんです。
ざっくりとですが、ヒラメの産卵期と地域依存性には以下のような関係が成り立つことが知られています。
- 九州:1~3月
- 本州:2~6月
- 北海道:6~8月
よくネットや雑誌などの情報で、『ヒラメは六月くらいがスポーニング』という言及がなされていますが、これは本州限定なので注意して下さいね。
また、本格的な夏のど真ん中である7~9月は、海水温が高すぎてヒラメは基本的には沖合の深い水深の海にいます。そのため、サーフで釣るのは難しいと考えて下さい。
まとめると…
- 6月~年明け1月くらいまで狙える
- ハイシーズンは年2回(5~6月+11~1月)
- 産卵前の荒食いは地域依存的で一概に言えない
- 真夏のサーフはダメ!
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これがサーフのヒラメシーズンの大きな目安となります。
特にまだ一度もサーフでヒラメを釣ったことがない場合は、年2回のハイシーズンだけ狙う事をお勧めします!
処方箋②|サーフのヒラメ釣りは『情報戦』です!
サーフのヒラメゲームはベイトの接岸が大前提となるため、いつ、どこのサーフにベイトが接岸したのか?という情報があると有利です。
具体例をあげると、春先にヒラメのベイトとなるキスがサーフで釣れ始めたら、これは『春のハイシーズン』の合図という事になります。
他にも、秋のサーフにカタクチイワシやキビナゴの接岸が確認できたら、これは『秋のハイシーズン』の始まりを意味しています。
つまり、ベイトの接岸情報を知る事が、サーフヒラメゲームの最初の段階になるのであり、そういう意味からは、『情報の鮮度と正確性』が命だといえます。
このような情報は、地元の釣り新聞や釣具屋さんのHPなどで確認できます。
また、一度地元のサーフがシーズンに入ると、そこから先のポイントの探し方については、SNSやブログで情報をあさるのが手っ取り早いです。
- ツイッター
- フェイスブック
- 釣りブログ村の地元の釣りブロガーさん
このような情報源から意外においしい情報が拾える事が多いので、シーズンイン後は定期的にはチェックしておくことをお勧めします。
処方箋③|ランガンしすぎは、ダメ!絶対!
サーフのヒラメ釣りはランガンの釣りというイメージが強いと思います。そのせいもあってか、1回バイトがあった場所なのに5分も粘らずに移動するアングラーさんも多いように感じています。
ですが、この『ランガンしすぎ』という攻め方は得策ではないです。
ただでさえ魚影が薄いサーフですから、一回でもバイトがあれば、そこに魚がいた何らかの理由を信じて、ある程度の時間は粘ってみて下さい。
私(編集部・るあらび)の場合は、サーフで一回でも明確なバイトがあれば、同じポイントにワームやヘビーシンキングペンシルのようなゆっくりと攻める事ができるルアーで必ずフォローを入れて20分は粘ります。
この『スローなルアーでのフォロー作戦』で釣れるパターンも多いので、自分の中では『絶対のルール』ですね。
また、一つのサーフに通い詰めていると、『いつも誰かがヒラメを釣っている一級ポイント』が必ず見えてくるはずです。そのようなポイントは、地形変化があったり、離岸流が常に発生しているなどの『釣れる理由』が必ずある場所なので、このような場所についても『20分はネチネチ粘る』を意識しています。
他にも、目視で地形変化が確認できるポイントに関しては、ミノーからボトム系までルアーローテーションして、上から下へとレンジを下げながらじっくり攻めるようにしています。
イメージとしては、『いくつかの可能性が高いポイントを渡り歩いていく』というランガンのスタイルになりますね。
処方箋④|一カ所で粘りすぎも、ダメ!絶対!
『ランガンしすぎは良くないよ!』という話を上でしましたが、その逆である『一カ所でひたすら粘る固定砲台打ちの釣り』もまた、効率が悪くなる場合が多いので注意が必要です。
- 地形変化がある
- なぜかわからないけど良く釣れるポイントである
- ついさっきここで、明確なヒラメのバイトがあった!
このような根拠があれば、そこがヒラメの回遊コースとなっている可能性も考えられるため固定砲台打ちも良い戦略とはなりますが、いつ回遊してくるかは運の要素も多くなります。
ですので、そのような点のポイントだけを順番に攻めていく『ランガン+回遊待ちの中間』のようなポイント攻略を意識して下さい。
これを意識するだけでも広大なサーフを効率良く攻める事ができるようになるはずですよ!
処方箋⑤|サーフのヒラメゲームはポイント選び>>>ルアー選びが鉄則です!
こちらの段落『サーフのヒラメ釣りは『情報戦』です!』でも説明しましたが、サーフの釣りは『ベイト依存的な回遊待ちの釣り』です。
そのため、今どこのサーフにベイトとヒラメが接岸しているのか?というポイント選びが釣果に直結します。
そのため、どのルアーを選ぶかは次の問題であり、身も蓋もない言い方にはなりますが、ハイシーズンである春先と晩秋にポイント選びさえ間違えなければ、メタルジグとワームだけでも充分にヒラメは狙えます。
ですので、まだ一度もサーフでヒラメを釣ったことがない人の場合は、ルアー選びについてあれこれ悩むよりも、ポイント選びに注力して下さい。
ルアー選びについては本メディアでも特集記事を準備していますので、そちらも参考にしながら、セオリー通りのいくつかを揃えるだけで充分ですよ。
関連記事①:【殿堂入り!】初心者にお勧めの定番ヒラメルアー7選
関連記事②:釣れるヒラメ用ワームのお勧め9選と定番ジグヘッド6選
処方箋⑥|ポイント選びの注意点はこの4つ!
河口直下・河口周辺は超一級ポイント!
サーフという広大なフィールドで最もヒラメが釣れる可能性が高いポイントの一つが、『河口直下、河口周辺』になります。
河口直下が釣れる理由としては、下げ潮の時に河川からベイトやプランクトンが沖へと流されて、それにヒラメが寄ってくる『下げ潮の接岸パターン』が有名です。これはつまり、河川のサーフへの流れ込みが『ヒラメを寄せるための天然の撒き餌』として機能する事を意味しています。
また、河川からの流れ込みは溶存酸素量も多く、しかも河口周辺一帯が汽水域を形成するため、ベイトやヒラメが寄りやすくなっています。
ですので、迷ったらまずは河口、河川の下流部へと足を運んで下さい。そこでルアーを投げるだけで、ヒラメと出会う可能性はグンと高くなりますよ!
沖合の地形変化の見つけ方のコツ
沖に広がる横幅の広い馬の瀬(地形の盛り上がり部分)などは、ヒラメの回遊や短時間の居着きのための絶好のポイントになりますが、目視では発見しずらく、見逃しがちです。
ですがこれには簡単な攻略法があって、ド干潮の時間帯にサーフを眺めるだけで誰でも発見できます。
具体的には、ド干潮時の沖で白波が立っている場所が『馬の瀬』、つまり、周辺部より浅い地形変化の密集地帯になります。特に大潮のド干潮のタイミングであれば、はっきりとこのような地形変化が目視で確認できますので、スマホで写真をとって記録に残しておくと良いですよ。
そして、もしその場所がメタルジグの遠投で攻略可能であれば、潮位が高い時間帯でも他の釣り人が攻め切れていない事が多く、実はおいしい回遊ポイントになる可能性があります。
沖の馬の瀬というポイントは、多くの場合は潮位変化や潮のタイミングによらず常に存在しているので、自分だけの一級ポイントになる可能性も大です!
最初のうちはミノーで離岸流を見つけよう!
離岸流とは、岸から沖へと向かっている流れの事です。そして、離岸流の周辺は深く掘れている事が多く、これに潮の動きも絡むため、サーフにおける一級ポイントとなります。
慣れるまでは目視で離岸流を見つけるのは難しいのですが・・・『実は目を閉じていても離岸流を見つける事は可能です!』というとびっくりしませんか?
どういう事かというと…
12cmクラスのフローティングミノー、スローシンキングミノーでサーフを横方向に広くランガンしてみて下さい。この時のルアーの巻き抵抗や泳ぎの強さに注目して下さい。
つまり、リールの巻き抵抗が強くなるエリアが、『沖合への払い出し=離岸流』が発生しているポイントですので、まずはそのような『離岸流ゾーン』を見つけるために、ミノーでサーフを広くランガンするのです。
そして、『離岸流ゾーン』の周辺だけをワーム、メタルジグなどのローテ―ションで攻めれば、サーフの一級ポイントだけを効率的に攻めた事になり、時間効率も非常に高くなります。
ヒラメは沖か?岸際か?という視点を持とう!
例えばド干潮で岸際の潮位が浅すぎる場合を考えてみましょう。
このような海況においては、ヒラメは沖合のブレイクの裏にまで離岸していると考えられるので、メタルジグの遠投勝負くらいしか手段がないと考えられます。もしくは、沖のブレイク沿いの偶然の回遊も考えられそうです。
どちらにしろ、遠投する事でヒラメと出会うチャンスが増えそうですよね?
その逆に、岸際まで寄っている事が明らかな場合は、例えばメタルジグの遠投戦略は時間の無駄です。この場合は、ワームやシンキングペンシル、ミノーなどの食わせの能力にすぐれたルアーで、至近戦を意識した方がヒラメに近づけるといえます。
もちろんこのような場合でもメタルジグでも釣れるかもしれませんが、沖合を攻める時間がそもそも無駄ですし、メタルジグはアピール力が弱いため、ヒラメに口を使わせる力は、他のルアーよりも劣るという事実もあります。
ですので、至近戦にこだわるのであればメタルジグを投げる意味はほとんどないと考えられます。
朝まずめ、夕まずめなどの時間帯も、ヒラメは積極的にベイトを岸際へと追い込んで捕食する傾向があるので、至近戦にこだわって広くランガンした方が釣果に繋がる傾向が高いです。
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という訳でヒラメの今その瞬間の居場所を予想する事は、サーフという難易度の高い釣りの攻略の要になります。
これに関しては『潮位』と『時間帯』でヒラメのポイントを『沖か?それとも岸か?』で絞り込んで、そこだけ集中的にたたくのが効率的だと私(編集部・るあらび)は感じています。
例えば以下のような戦略が考えられますね。
A:満潮付近から下げはじめ(上げ7分~下げ3分)
- 運が良ければヒラメは岸際まで寄っていると予想
- 至近戦に的を絞って広くランガン
- ミノーかワームを最初に投入
↓ - それでもバイトが出ないなら、メタルジグ、ヘビーシンキングペンシルでの遠投戦に移行
B:干潮付近から上げはじめ(下げ7分~上げ3分)
- ヒラメは沖のブレイクにまで離岸していると予想
- メタルジグ、ヘビーシンキングペンシルで沖合のブレイクの裏をたたくイメージの釣り
- 岸際の20mくらいは早巻きで回収モード
↓ - ここぞという実績ポイントが空いていれば、回遊待ち&固定砲台打ちもあり!
C:それ以外の時間帯
- ヒラメのポジションを予想するのは困難と判断
- 至近戦で広くランガンして、ここぞというポイントが見つかれば、念のためメタルジグで遠投戦もするイメージ
- 時間効率重視を最優先して、とにかく歩く!
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サーフの釣りは時間効率が釣果に直結します。
だからこそ、今その瞬間にヒラメがいるポジションを予想し、そこだけにルアーを通すイメージを持つだけでも、ヒラメと出会う可能性は高くなるはずですよ!
処方箋⑦|ルアー選びの注意点はこの3つ!
レンジ(潜行深度)は潮位に応じて使い分けが必要!
ヒラメの捕食レンジはボトムから1m程度なので、ルアーのレンジをこれに合わせるのが大前提になります。ただし、これに関しては話がそれほど単純ではありません。
なぜかというと、その時の潮位によって同じルアーであってもボトムからの距離が変わるためです。
例えば私がサーフで投げる事が多いsasuke120烈波というミノーの場合で考えてみると…
このミノーは潜行深度が1m弱程度であり、いわゆる遠浅サーフで活性が高いヒラメを浮かせて取るような釣り方で活躍します。ですが、ド干潮の潮位で水深が1m未満の場合は、ボトムを擦ってしまうため使えません。
また、満潮付近で水深が3mもあるようなポイントの場合は、最大潜行深度まで潜らせてもボトムから2mも離れていますので、ボトムにいるヒラメとの距離感が離れすぎています。
そのため、sasuke120烈波でサーフのヒラメを狙うのであれば、『フルキャストして水深1~2mくらいの水深』の潮位の時間帯が最適という事になります。
これは言い換えると、『その時の潮位に合わせてルアーの潜行深度を使い分ける』という工夫が必要であり、サーフというフィールドは基本的に水深が浅いため、ルアーの選び方が他のポイントよりもシビアにならざるを得ないのです。
そういった意味では、ワームのジグヘッドリグやメタルジグ、スピンテールジグ、バイブレーションプラグなどの『沈む系ルアー』はレンジを合わせやすくて便利です。
なぜなら、このような『沈む系ルアー』の場合は、一度ボトムをとってから底を擦らないリトリーブ速度で巻くことで、どのような潮位・水深であっても、自動的にヒラメのレンジをほぼ外さずに攻略できるからです。
こういった意味では、『最初のうちはワームやメタルジグだけを使うのも戦略としては有り!』って事になりますね。
⇒①フルキャストして水深が2m以上あればメタルジグ(30~40g)!/初心者のためのヒラメルアー釣り入門
ルアーサイズはベイトサイズとヒラメの活性に応じて使い分けよう!
サーフでは、カタクチイワシやキスなどがヒラメのベイトとなる事が多いので、10cm程度(4インチ前後)のルアーサイズがベイトサイズに合っているといえます。
ですが、活性が高い時間や季節においては、例えば14cmのミノーのような大きなサイズで派手にアピールしても口を使ってくれます。
むしろ、ミノーを使う状況においては、高活性なヒラメを効率良く狙う場合が多いため、サイズ感の大きい方がアピール力も強くないり、結果的に有利な場合が多くなります。
ですので、ヒラメの活性も考慮しながらベイトサイズに合わせてルアーの大きさを選ぶのがコツになります。
まずは10cmを基準に、低活性時はより小さく、高活性時はより大きく・・・というイメージですね。
カラーは『目立ってナンボ!』が原則です!
サーフというフィールドはあまりに広大なので、とにかくヒラメにルアーを見つけてもらう事が大事です。そのためには、まずは派手なカラーを選ぶのが鉄則であり、具体的には以下の二種類がこのような『サーフのハイアピールカラー』として人気です。
- ピンク系
- ゴールド系
この二系統のルアーカラーが特に効果的とされる理由については、少し長くなるので以下の別記事にまとめてあります。
詳しく知りたい人は、ぜひご覧になって下さいね。
⇒~おまけ情報:『ヒラメルアーならゴールドかピンク』という定説の理由とは?~
また、ヒラメは基本的にボトムに身を隠しており、目線より上のベイトに襲い掛かる捕食スタイルを有します。そのため、ボトムから水面を見上げた時の背景色である『空の色』の対比色もまた、『目立ってナンボのカラー選び』という観点からは非常に合理的であると考えられます。
この考え方については、シーバスのルアーカラー選びと共通点が多く、以下の特集記事で詳しく解説していますので、ルアーカラー選びのセオリーを理解したい人は、こちらも合わせてご覧になって下さい。
⇒シーバスルアーのカラー|シチュエーション別カラー選びの基礎知識
処方箋⑧|釣れる時間、時合いの傾向は季節依存的と考えよう!
釣れる時合いの代表例といえば、日の出前後の朝まずめ、そして、日の入り前後の夕まずめですが、どちらが当たりかは季節依存性が高いと感じています。
例えば、厳冬期と産卵期が重なる九州南端の某サーフの場合は、1月~2月初旬(15~17℃)くらいまではスポーニング中の大型ヒラメが狙えます。
そしてこの時期は、朝まずめよりも夕まずめに釣れるパターン多いです。
この原因としては海水温があげられます。つまり、この季節の朝まずめは、放射冷却のせいもあり海水温が低すぎるため、お腹を空かせたヒラメさんであっても、活発にベイトやルアーを追いきれないと考えられます。
その一方で、春先から初夏の5~7月、および、晩秋~12月くらいまでの水温が充分に高い季節(概ね18~25℃)は、圧倒的に朝まずめに釣れるパターンが多いです。
特にこの時期は、朝10時くらいまでがチャンスタイムになる事が多く感じています。
その理由もまた、海水温で説明がつきます。つまり、この季節は日中に海水温が上がりすぎるため、夕まずめの時間帯はヒラメの適水温から外れてしまうはずです。
そのため、『プチ夏バテ、プチ残暑バテ』のような現象が起きてしまい、ヒラメの活性が上がりきらないと考えられます。
ですので、時間効率と釣果の両方を求めるのであれば、季節ごとのざっくりとした予想時合いを絞り込み、これに合わせてサーフにエントリーする事をお勧めします。
季節と時合いの関係(=超主観ですが…)
- 1~2月⇒夕まずめ
- 3~4月⇒オフシーズン
- 5~7月⇒朝まずめ
- 8~9月⇒オフシーズン
- 10~12月⇒朝まずめ
処方箋⑨|周りを眺めてライバルを観察しよう!
時合いの到来や、釣れているポイントの距離感(沖合か、岸際か?)を判断するためにも、周りの釣り人の様子は常に観察しておく事をお勧めします。
隣のアングラーさんが幸運にもヒラメを釣り上げたとして、その時もヒットしたポイントの距離感が沖合か、それとも岸際か判断できれば、それだけでもヒラメのポジションを予測する大きなヒントになります。
この点に関しては、釣れた人が投げているルアーの種類で距離感やレンジが予想つく場合も多いですよ。
例えば・・・
- メタルジグなら80m以上沖の遠距離戦かな?
- ワームなら岸際50m以内の中~近距離戦かな?
- スローシンキングミノー、フローティングミノーなら明らかに50m近距離以内の近距離戦で、しかもボトムから少し遠いレンジでも食う高活性の個体が接岸しているかも???
と、こんなイメージで想像を膨らまします。
ちなみに、チラ見して情報も盗むのも手ですが、釣れた人に聞くのが一番手っ取り早く正確です。
サーフでヒラメを釣れた人は嬉しくてテンションが上がりきっているので、すぐに教えてくれますw
処方箋⑩|向かい風はチャンス!追い風は微妙、横風は敵!っていうパターンが意外に多い!
サーフという環境は、潮位変化だけでなく風に流されてベイトが接岸する事も多いので、向かい風はサーフ全体の活性を上げる合図になる事が多いです。
例えば真冬の日本海側サーフなどの場合は、強い北西風で向かい風となる事が多く、そのためルアーの飛距離は出ません。ですが、表層付近のベイトがこの季節風に流されて接岸するため、チャンス大となる事が多いです。
このような『風による接岸パターン』に加えて、例えば中潮、大潮などの大きな潮の動きが重なれば、潮流と風向きのダブルパワーでサーフ全体がお祭り騒ぎになる事もあります。
ですので、例えば1月中旬の北西風4m程度の荒れ具合で、しかもその日が大潮あけの中潮二日目とかだったら・・・
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私なら有給休暇をとってでもサーフに繰り出す事でしょうw
ちなみに、追い風はルアーの飛距離が稼げるので釣れそうな気がするかもしれませんが、これは一長一短です。
なぜかというと、追い風ではベイト接岸の原動力が潮の流れだけになるため、潮流変化+向かい風パワーにはやはり及びません。
そのため、風のパワーで遠投して、超遠距離戦を制さない限り釣果に繋がりにくいのですが、多くの場合において沖にいるヒラメは活性も低く、出会い頭の交通事故のような運の釣りの要素が高くなる傾向にあります。
ですので、サーフの追い風は実は微妙です。
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次に横風ですが、これはサーフヒラメゲームの天敵です。
この状況下では、例えヒラメが接岸していたとしても、ルアーが横風に流されてまともに泳いでくれなかったり、目的のレンジをルアーを通す事が難しかったりして、厳しい展開となりやすいです。
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また、最後に例外を一つだけあげておくと、『厳冬期の1月~3月の完全無風+潮が動かない条件でのベタナギ状態』の時は、意外にチャンスがあります。
なぜかというと、このような海況では、ベイトの接岸は魚の遊泳力次第という事になりますよね?
そして、例えばカタクチイワシのようなサーフの主役となるベイトフィッシュは、このような『冬のベタナギ』の場合に果敢にサーフへと接岸する不思議な性質を持っています。
(ちなみに、九州南端のローカル情報にはなりますが、カタクチイワシだけでなくキビナゴもまた、この『冬のベタナギ接岸』というパターンを示します。)
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これは言い換えると、荒れた海況で、潮や風に流されるのではなく、『自ら能動的にサーフへと回遊』してくれるのです。なぜだか理由はわかりませんが、私はこの現象を、勝手に『カタクチイワシとキビナゴの日向ぼっこ回遊』と呼んでいます。
カタクチイワシさんA『あぁ~ 今日は潮も動かんし、風もないし、泳ぎやすいなぁー。』
カタクチイワシさんB『っていうか、やっぱりこの時期の沖は寒いなぁ~。ヌクヌクしたいなぁ~』
カタクチイワシさんC『どやろか?いっちょサーフの岸際の水深が浅いとこで日向ぼっこでもせぇへんか?』
キビナゴ軍団『その意見、俺たちも賛成します!』
↓
カタクチイワシ軍団+キビナゴ軍団『うぉおおおお!テンション上がってきた!接岸じゃぁあああ!!!』
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とまぁ、そんなイメージです。
で、このベイトの群れを追ってヒラメが接岸して、岸際で食い尽くすつという悲しいお話ですねw
ちなみにこの『日向ぼっこ回遊』は、はっきり言って予測するのは不可能だと思います。というのも、予測するにはヒントがあまりに少なすぎるので・・・
ですので、冬のベタナギサーフにおいては、とりあえず波打ち際をテクテク歩き回って、『日向ぼっこ回遊』の有無を現場で確認するしか方法がありませんね。。。
風向きと釣れるパターンの関係まとめ
- 向かい風+潮位変化大は接岸のパターン!
- 追い風はちょっと微妙・・・
- 横風は難しい・・・
- 無風+ベタナギはベイトのテンション次第
処方箋⑪|『べたなぎ+澄潮+ベイトゼロ』なんて、そんな日はおにぎりでも食え!
サーフのヒラメはべた凪の釣りなんて言われていた時代もあるらしですが、これはヒラメが砂底に隠れる魚である事からきた誤解だと思います。
なぜかというと、サーフのヒラメゲームにおいては、ある程度海況が荒れていた方が、ルアーが見切る可能性も少なくなるため釣果に恵まれやすいからです。
特に『べたなぎ+澄潮+ベイト気なし』なんて最悪でして、ルアーでサーフのヒラメを釣るのには最悪の海況であると言えます。こんな日は、メタルジグの遠投戦で交通事故のような出会いがしらの一匹を狙うしか方法がない事も多いです。
これが『ベイト軍団の日向ぼっこ回遊』でもあれば話は別なんですが、そのタイミングを予想するのは非常に難しいですし…
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こんな日は、ゆっくりと平和なサーフを眺めながらおにぎりでも食べましょう。
外で食べるおにぎりは、美味しいですよw
処方箋⑫|ベイトの接岸こそが大前提!
これはヒラメだけでなく、サーフのルアーフィッシング全般に言える事ですが、この釣りはベイトの接岸が最初の条件になります。
そして、そのベイトにヒラメが着いている事が2番目の条件です。
『サーフで半居着きのヒラメを狙う』なんていうスペシャルテクニックがあれば見てみたいものですが、そんな個体は基本的にはいません。
もし、なんらかの構造変化に居着く個体がサーフにいたとしても、そのような構造変化そのものがサーフには少ないわけですから、これをドンピシャで当てるのは至難の業ですし、確率論的に考えても非効率的です。
ですので、居着きのサーフヒラメ狙いという幻想は捨てて、ベイトに着いているヒラメを狙う事だけを考えて下さい。
この点に関しては、『サーフのヒラメゲームは、どこのサーフのどのエリアにヒラメの群れが回遊してくるかを予測するゲーム』と考えたらわかりやすいかと思います。
- 離岸流
- 馬の瀬
- 河口直下
- サーフに飛び出たテトラ帯
- 沖の遠投戦か?
- 岸際の近距離戦か?
このような複数の要素を考慮し、どこにベイトが回遊しやすいかを経験則とその日の海況を頼りに当てるゲームです。そう考えれば、『サーフのヒラメ釣りは、実は難しくない』という定番フレーズの意味が理解できるかと思いま。
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まぁ、正確には、『サーフのヒラメ釣りは、実は難しくない(いつでも釣れるとは言ってない)』が正確な表現だと個人的には思うんですけどねw
処方箋⑬|ベイトの接岸ことが大・大・大・前提!!!
大事な事なので2回書きました。
- 一にベイト
- 二にベイト
- 三も四も五も、全部ベイトって考えた方が、この釣りは楽しめます!
ご批判覚悟で、もっとわかりやすく表現すると、、、
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- 接岸したベイトにマゴチが着いていたら、高い確率でマゴチが釣れます。
- 接岸したベイトにシーバスが着いていたら、高い確率でシーバスが釣れます。
- 接岸したベイトにブリが着いていたら、高い確率でブリが釣れます。
- 接岸したベイトにヒラメが着いていたら、もしかしたらヒラメが釣れるかもしれません。
そして、『もしかしたら釣れるかもしれないヒラメ』を釣り上げる確率を少しでもあげるために、ベイトが回遊する確率の高いポイントを効率良くランガンし、レンジを工夫してヒラメのヒットゾーンにルアーを通し、ルアーカラーを変え、沖を攻め、岸際を攻め・・・
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そのサーフにベイトは接岸していますか?
この条件をクリアーしていないと、そのサーフでヒラメが釣れる確率は、残念ながら非常に低いということになってしまいますよ。。。orz
まとめ
一言でまとめると…『これだけチェックすればあなたも今日からヒラメハンターだ!』っていう鉄の掟のお話でした。
とはいっても、最も大事な事はたった一つです。
ベイトの接岸が大前提!
まずはこの点にだけ集中してみて下さい。
そうするだけでポイントの絞り込みが上手くなりますし、この『ポイント選定』という技術こそが、ただでさえメタルスライム並みにレアキャラのサーフヒラメと出会う一番の処方箋だと感じています。
サーフのヒラメゲームは、決して難しくはありません。そこにヒラメがいれば、神経質で臆病なシーバスよりも簡単に口を使ってくれます。
ただ単に、サーフにいる個体数が少ないだけなんです。
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なお本メディアでは、私が一番好きな釣りの一つでもある『サーフのヒラメゲーム』『サーフのルアーフィッシング』について、初心者向けのいくつかのハウツー記事や釣行記録をまとめています。
この釣りの事をもっと詳しく知りたい人は、以下のページでヒラメ関連の記事を全部チェックできるので、ぜひご確認下さい!
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本記事があなたのアウトドアライフの一助に、そして『サーフのメタルスライム』と出会うきっかけになれば、嬉しいです。