憧れの魚ヒラスズキ。
シーズンとしては大体夏以外でしょうか。釣れる条件やヒラスズキが居る場所も限られる為、ヒラスズキの存在はテレビや動画の中の世界で現実味がない方もいらっしゃるかと思います。
ワタクシ自身、やり始めるまでそう思ってました。
- ハードルは高い。
- でもいつか釣ってみたい。
磯からのヒラスズキ釣りは海が荒れた時を狙っていきますので、一歩間違えれば危険が伴います。
ですので簡単にオススメする釣りではありませんが、きちんと装備を整えて、ルールを守ってやれば、そこにはエキサイティングな釣りが待っています。
休みの日とヒラスズキ日和が重れば、ワクワクが止まらない、ヒラスズキ大好きなワタクシ(いたくら)が、今回は磯からのヒラスズキゲームについてお話しさせて頂きます。
磯にはロマンがある!
ヒラスズキを始めるのに知って欲しい事
磯でヒラスズキを釣る為に最も重要で知っておいて欲しい事。ズバリそれは一つしかありません。
それは、いかに安全にヒラスズキ釣りをするかについてです。
上でもお話しましたが、磯のヒラスズキゲームは、風や波の高い悪天候の時に行います。
強い風やウネリによって波が磯に当たり、サラシと呼ばれる白波の広がりが生まれ、ヒラスズキはそのサラシ下の岩場などに隠れており、サラシが出来た時に餌を捕食する習性がありますので、主にサラシが出来る辺りを狙っていく釣りになります。
つまりサラシがある日、イコール荒れた海という事です。
普段凪の日に磯際に立っていても波を被る事はないですし、危険を感じる事はそうそう無いですよね。
荒れた海は違います。
風の強さの限度はありますが、当然風向きは向かい風の方がサラシは出ます。
不安定な磯で風は正面。ウネリも有れば波はザバザバ。とても安全とは言えません。波を被るくらいであればまだしも、大きな波を被ると、一気に足をすくわれて、引き波でさらわれてしまいます。
釣り場に着いたら、まずは波を観察してください。
どれくらいの波の波長は勿論、どこまで波を被るのか。足場は濡れてない場所を確保してください。
次に魚を取り込む場所を把握しておきます。
取り込みは波を利用してずり上げれる場所が最適で、少し離れた場所へ魚を誘導する必要もあります。
難しい場所であれば、小型サイズであれば抜き上げましょう。ランディングネットは波があると非常に使い辛いので、あまりオススメしません。
釣りをしている間も油断は禁物です。
来る波の状態は常に気にしてください。大きい波が来たな、もしかしたら危ないかな、と感じたら、速やかに何歩か後ろの岩に移りましょう。
ざっと簡単に説明させて頂きましたが、先ずは安全第一です。大袈裟かもしれませんが、命あっての釣りです。
楽しく安全に磯からヒラスズキを釣りましょう。
安全性にご理解頂けたら次は必要な物をご説明していきたいと思います。
ヒラスズキを始めるのに揃えて欲しい物
磯からのヒラスズキ釣りで必要な物は次の通りです。
- タックル、ルアー一式
- フローティングベスト
- グローブ
- スパイクシューズ
- 磯に適したウェア
- その他携行品
必要最低限はこれくらいでしょう。
順に説明していきます。
ロッド
磯からのヒラスズキを釣る為のタックル、ロッドは10フィート以上がオススメです。
磯は足場が高い場所が多く、磯際よりも何歩か手前で釣りをする事もある為、ロングロッドが有利です。
メーカーさんのスペックでは大体MHやHくらいがほとんどです。
リールとライン
リールは4000番、5000番クラス。回収優先で選ぶならエクストラハイギアが良いです。
ラインはPEライン、1.5号〜2号。リーダーは30lb、35lbクラスのナイロンかフロロカーボンライン。
この辺りからはじめられると良いかと思います。
行かれる場所に合った、お好みのセッティングを探してください。
ルアー
ルアーは10センチ〜14センチのミノーメイン。リップ付き、リップレス。シンキング、フローティング両方あると万能です。
トップに高反応な時もあるので、12センチ程のペンシルやポッパー。
他はシンペン、ワタクシは余り使いませんが、バイブレーションを使う方もいらっしゃいます。
元々シーバスルアーに付いているフックはそこまで強靭な物ではありません。
ヒラスズキ釣りにおいては、魚とのファイトで少し無理をしたり、魚を取り込む時にずり上げたりしますので、フックは強い物に変える事をオススメします。
ルアーの結束はスナップよりも、スプリットリングと溶接リングのコンビが良いです。
スナップでも良いですが、磯にルアーをぶつける事もある為、スナップの開きが万が一あるといけませんので、コンビリングがオススメです。
ウェア類
フローティングベストは普段シーバスフィッシングで使っている物があれば、そちらで問題ありません。
ただし、股のベルトは必ず通してくださいね。
グローブは頑丈で、指が空いていない丈夫な物を選んでください。
磯歩きの際は、崖を降りるのにロープを掴んだり、山越えをしたりする際に木や枝を掴みますし、岩場を登る際にもギザギザした岩肌に触れたりします。
釣り用の物は薄くて、釣りする時の使用感は良いのですが、直ぐに破れる物が多いので、ワタクシはクライミング用の物を使用しています。
スパイクシューズはいわゆる磯靴と呼ばれる物です。
フェルトピン、ラジアルソールピンと2種類あります。フェルトはソール交換できる物が多く、ラジアルは交換は出来ませんが、歩き易さに定評があります。
スパイクは年に数回裏側をチェックしてください。必要有ればソール交換や、買い替えは必須です。
ウェアですが磯からのヒラスズキ釣りにおいては3通りになるかと思います。
- 速乾性のウェア上下
- ウェーダー
- ウエットスーツ
暖かくなってきた春や秋は、歩くとかなり体温が上がります。
そのため、このような季節に関しては速乾性の長袖Tシャツにタイツ、短パン。靴下はネオプレーンか、防水ソックスが快適です。
必要有れば気温に合わせて、ウインドブレーカーや、レインウェアをプラス(上下)くらいが、やりやすいです。
磯によってはタイドプールを歩く必要がある為、濡れても良い格好の想定です。磯からのヒラスズキをはじめられる際は、これくらいからがやり易くオススメです。
ウェーダーは、万が一磯から落水した時に海水が入り、身動きが取りづらい事もありますので、一概にはオススメではないのですが、メリットとしては防水なので濡れない事です。
チェストハイではなく、パンツスタイルの物もあります。
ゴロタ場や、比較的足場の良い場所など、ケースバイケースで使用されてください。
勿論ソックスタイプで靴はスパイクを履きましょう。
ウエットスーツは少しハードルは高いですが、万が一の事を考えると、生地の厚さもある為、1番安全性があると言われています。デメリットは動きにくい、脱ぎ着が面倒な事です。人によっては泳いで磯を渡る人もいるのでその際はウエットスーツが必要になります。
その他携行品、ワタクシの場合、絆創膏は必ず持っていきます。必要な飲み物、歩く距離が長ければ、軽い行動食をポケットに忍ばせる。沖磯でやる時は、防水バッグに食料等を持ち込みます。
ヒラスズキオススメタックル
磯のヒラスズキ ゲームにおいて必要なロッドは、向かい風でもしっかりと振り抜ける事が重要です。
比較的小型のルアーから大きめなど、幅広いルアーが使用できるロッド、不意にくる青物にも耐えれる剛竿なロッドを選ぶかは地域やポイントによります。
お勧めのロッド
ヤマガブランクス Ballistick HIRA 107MH TZ/NANO
シマノ ルナミス S106MH
お勧めのリール
シマノ ツインパワー 5000XG
ダイワ セルテート 5000D-XH
ヒラスズキオススメルアーの例
磯からのヒラスズキゲームで使用するルアーは、主にミノーがメインです。
岩に当たることも多く、貫通ワイヤーを採用しているタイプなど、頑丈で壊れにくい物が必要です。
フローティング、シンキングタイプ両方とも用意し、足場の高さ、サラシの濃さで使い分けると良いでしょう。
タックルハウス K-TEN k2f142
とても頑丈なミノーで、向かい風でもぶっ飛びのヒラスズキ 釣りには欠かせないフローティングミノーです。
T1とT2というモデルがあり、レンジ、水の噛み具合が変わってきます。
サラシの下を泳がせるイメージで使用してみてください。
迷ったらT1モデルでいいと思います。
兄弟分でダウンサイズモデルのK2F122シリーズもオススメです。
貫通ワイヤーで、磯にぶつけても割れにくい優秀なミノーです。
DUO タイドミノー 145SLD-F
細身でサーフや磯など外洋に面したフィールド向きのぶっ飛びミノーです。
レンジは浅目、安定した泳ぎで、遠くのシモリも狙い撃ちです。
同じサイズでシンキングモデル、兄弟分として125のダウンサイズモデルも使い分けとしてオススメです。
貫通ワイヤーではなく、磯にぶつけるとボディは割れてしまうのでご注意ください。
DUEL ハードコア ヘビーショット105
とにかく遠くに飛ばしたい、シンペンで広範囲に流したい時などオススメで、安価でどこの釣具店でも見かける優秀なシンキングペンシルです。
ヒラスズキゲームで注意する事
とにかく安全第一で取り組んでください。少し慣れてくる頃が1番危険です。
出来れば初めのうちは経験者の方と一緒に行って頂ければと思います。
他にも、ナイトゲームについてはおすすめしません。危険過ぎます。
無理はしない、波を被る恐れがあり、危ないと思ったらその磯をやめる。
それもヒラスズキ釣りです。
まとめ
口酸っぱくなるくらい言っておりますが、荒れた磯場は危険が隣り合わせです。
残念ながら、磯から落水して亡くなってしまう方もいらっしゃるのが現実です。
ですので簡単にオススメする訳ではありませんが、それでもやってみたいと思う方はチャレンジしてみてくた。
荒れた海の中、白いサラシの上でヒラスズキがエラ洗いする瞬間はたまりませんよ。
ご安全に楽しんでくださいね。