シーバス用のスピンテールジグは、コアマンのPB-20, DUELのハードコアソリッドスピン、ジャクソンの鉄板ブレ-ドなどが実績がありお勧めです。
他にも全部で11種類のオススメスピンテールジグと効果的な使い方を本記事でまとめました!
『シーバスが滅茶苦茶に釣れるスピンテールジグの事、全部教えて!』という人のための特集記事です。
このタイプのルアーは見た目が似た物も多いためか、その違いが判りづらく、どれがいいのかわかりにくいとの声も良く聞きます。
そこで本記事では、シーバス用のスピンテールジグの特徴や効果的な使い方、釣れるスピンテールジグを選ぶときのコツなどをまとめてみました。
また、多くのシーバスアングラーに愛されている名作スピンテールジグを11種類ピックアップし、その特徴もレビューしています。
スピンテールジグ選びの悩みはこれで全部解決です!
◇不動のお勧め1位|PB-20(コアマン)
【永久保存版】初心者に超絶おすすめなシーバス用スピンテールジグ10選!【これが結論!】
シーバスのスピンテールジグは、以下の10種類がお勧めです。
- パワーブレード(コアマン)
- ハードコアソリッドスピン(DUEL)
- 鉄板ブレード(Jackson)
- メタルマル(ブリーデン)
- スピンシャイナー(マリア)
- 湾ベイト(ベイトブレス)
- ジグパラ スピン(メジャークラフト)
- スピンガルフネオ(アイマ)
- モアザン リアルスピン(ダイワ)
- パワーブレード(PB)のそっくりさん(オルルド釣り具)
いきなりですが、結論から。スピンテールジグはここから選べば、まず失敗はしません!
形状、大きさ、重さなど、よく似たスピンテールジグが多い中で、『これは釣れる!』という評価が高いものだけを10種類選んでます。
それぞれのルアーの特徴や使いどころ、得意なポイントなども簡単に説明しています。
最初のスピンテールジグ選びで迷ったときは、この中からあなたが良く行くポイントに合わせて選んでみて下さい。
日本全国で実釣実績が多いものだけ集めていますので、あなたにとって最高の一つがきっと見つかるはずです!
①パワーブレード(コアマン)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの4種類
- 全長:95 mm, 105 ㎜, 125 mm, 125 mm
- 重量:13 g, 20 g, 24g, 30g
- ブレードの色:金と銀の2種類
- ブレードのアシストフックの有無:有り(ブースターシステム)
重量は13g, 20g, 24g, 30gの4種類が準備されており、このシリーズを全部そろえれば水深10m以上のフィールドでもほぼ全ての水深を幅広くカバーできます。
スピンテールジグの中でも特に沈みが早く、目的の水深までスピーディーに到達してくれるため、沖堤防や足場が高い防波堤で向きの性質です。
また、全体的なシルエットの小さいため風の影響も受けづらく、遠投性にも優れていますね。
個人的には、あらゆるスピンテールジグの中で最も『釣りやすさ(=操作性)と釣れやすさ(=バイト誘発力)』のバランスに優れた名作であると感じています。
実際に、ブログやYoutube、SNSなどでも、シーバス最強の神ルアーとしてこれをあげるシーバスガチ勢はかなり多いですね。
このような理由もあって、私(編集部・るあらび)は、スピンテールジグの中からどれか一つだけを選ぶという事であれば、迷わずこのパワーブレードシリーズを選びますね。
特に20gのPB-20は、重量とサイズ感、そしてブレードサイズに起因する巻き抵抗の強さという3つの要素が非常に高バランスに設計されています。
『デイゲームでルアー選びに迷ったときの必需品』として、私は勝手に『困ったときの神ルアー』と勝手に呼んでいますw
一つだけ欠点をあげると、ボディーの塗装強度があまりに弱く、使っているとすぐに鉛がむき出しになってしまいます。
ですが、その欠点を補って余りある実釣力があり、私(編集部・るあらび)が最も信頼を寄せているシーバスルアーの一つでもありますね。
②ハードコアソリッドスピン(DUEL)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの2種類
- 全長:50 mm, 55 mm(ボディーのみのサイズ、ブレードは含まない)
- 重量:22 g, 32 g
- ブレードの色:銀、金
- ブレードのアシストフックの有無:有り(ブレードフックシステム)
以前販売されていたハードコアスピンのマイナーチェンジ版最新作であり、旧作の以下の特徴が改善されています。
- ソリッド構造タフボディーによる塗装保護とボディー強度の上昇
- ブレードフックシステムによるキャッチ率の上昇
- ボトムバンパーによる明確な着底感の伝達能力
中でも顕著なのが『ブレードフックシステム』の大幅な改善であり、旧作で頻発した『ブレードとアシストフックの絡み』というトラブルが激減しました。
また、ブレード部分の改良により巻き抵抗も強くなっており、その結果レンジキープ力が上っています。そのため、旧作よりも深いレンジをゆっくりと攻略しやすくなっており、より水深が深いフィールドで使いやすくなっていますね。
③鉄板ブレード(Jackson)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの2種類
- 全長:56 mm(ボディーのみのサイズ、ブレードは含まない)
- 重量:22 g, 28 g
- ブレードの色:金と銀の2種類
- ブレードのアシストフックの有無:有り(ブレードフックシステム)
- 鉄板バイブのテール部分にブレードシステムを搭載した形状のスピンテールジグです。
鉛のボディー部分全体を鉄板で覆った固い構造であり、とにかく頑丈です。そのため、橋脚打ちなどのようなストラクチャーをタイトに打つスタイルに向いています。
また、ブレードのアシストフックが非常に特徴的であり、普通のトレブルフックにスプリットリング一つで半固定しただけのシンプルなシステムを採用しています。
そのため、ブレード部分の海水残存による錆の発生頻度が大幅に減少しました。
また、アシストフックに錆が発生した場合も、このシステムであればトレブルフックを交換するだけですので、従来の『フックとブレードの一体型システム』に比べて、非常に経済的に仕上がっています。
ランニングコストという意味で最も優れたスピンテールジグであり、そういった意味からも、ストラクチャーをタイトに攻める攻撃的な釣りに最適といえます。
④メタルマル(ブリーデン)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの3種類
- 重量と全長:13 g (55 mm), 19 g (55 mm), 28 g (70 mm)
- ブレードの色:金
- ブレードのアシストフックの有無:有り(アシストダブルフック)
『魚種限定解除!』という強気なキャッチコピーで有名な名作スピンテールジグです。
一般的なスピンテールジグとは異なり、ボディーは長い餌木型で、そしてブレードはとても小さなコロラドブレードです。
はっきり言って常識外れのビジュアルなのですが、これが無茶苦茶に釣れます!
そしてその要因の一つが、圧倒的な飛距離です。
メタルマルは非常に重量バランスに優れているため、他のアングラーがスピンテールジグで攻略できないような遠距離を、独自のフラッシング効果で攻略する事ができるんですね。
そのため、誰も取る事が出来なかった一匹と出会う可能性が他のスピンテールジグよりも高くなるといえます。
シーバスのルアーフィッシングの場合は、サイズ感と重量という意味から19 gが最も場所を選ばず使いやすいですよ。
⑤スピンシャイナー(マリア)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの3種類
- 重量:15 g, 25 g, 35 g
- ブレードの色:金
- ブレードのアシストフックの有無:なし
同重量のスピンテールジグよりもシルエットが一回り小さく、飛距離とレンジキープ力に優れているのが特徴です。
ブレードにアシストフックがないためフッキング性能は落ちますが、その分だけライントラブルも少なくなっています。そのため、荒れた海況や向かい風でもストレスなく使用できるスピンテールジグです。
また、オリジナルのブレードは非常に水噛みが良く、本ルアーの抜群のレンジキープ力に貢献しています。
このような特徴があるため、沖堤防や足場の高い防波堤などで、ボトム付近を丁寧に探る時に効果的なルアーです。
ただし、残念ながら2022年現在で流通量は非常に少なく、Amazonなどの大手通販では見かける事も少なくなりました。
タックルベリーなどの中古釣具屋で見かけたら、即買いを推奨します!
⑥湾ベイト(ベイトブレス)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの3種類
- 重量:15 g, 29 g, 40 g
- ブレードの色:金 + 別売りの3種類(銀、ガンメタ、ホログラム)
- ブレードのアシストフックの有無:なし
最も歴史があるスピンテールジグの一つであり『元祖スピンテールジグ』とも言われているのが、この湾ベイトです。
ブレードにアシストフックが搭載されていないためフッキング性能は落ちますが、優れた釣果実績から、いまだに売れ続けている傑作の一つですね。
ビジュアルは上で紹介したスピンシャイナーとそっくりですが、こちらの湾ベイトの方が巻き抵抗が弱いです。また、浮きも早い特徴があります。
広く港湾部をランガンする場合には、この巻き抵抗の少なさは疲労軽減につながりますので、何気に使いどころの多いルアーですよ。
⑦ジグパラ スピン(メジャークラフト)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの7種類
- 重量:3g, 5g, 7g, 18g, 25g, 30g, 40g
- ブレードの色:金
- ブレードのアシストフックの有無:3~7 g⇒なし、18-40g⇒有り(トレブルフック)
3gの超軽量から40gの最重量級まで、幅広いバリエーションを準備してくれているスピンテールジグです。
ボディーサイズとブレードの大きさから判断して、ざっくと分けると以下の二つのグループから構成されます。
~3, 5, 7 g のグループ~
(画像引用元:メジャークラフト公式)
小さなボディーシルエット+小さなシングルコロラドブレードが特徴の超小型スピンテールジグです。
3g, 5gはアジ、メバル狙いのライトゲームに使われる事が多く、シーバス狙いには少し小さすぎます。ですが7gのサイズについては、春先のマイクロベイトを偏食しているシーバス狙いにピッタリの大きさと重さですよ。
特に3初旬の港湾部で1cm未満の超小型マイクロベイトくらいしかまともなベイトがいない時期は、このジグパラスピン(7 g)は出番の多いルアーです。
遠投性はありませんが、ライトタックルであれば30mほどは飛距離も出せますので、ぜひ港湾部の超マイクロベイトパターンで使ってみて下さい。
ミノーやワームには見向きもしなかったシーバスが、いとも簡単に口を使ってくれる事も多いですよ!
~18, 25, 30, 40 gのグループ~
(画像引用元:メジャークラフト公式)
鉄板バイブのような形状のボディーに、トレブルアシストフック付きのブレードが付いたタイプのスピンテールジグです。
こちらで紹介した『鉄板ブレード(Jackson)』と似ていますが、ボディー下部の特殊なフィン構造のおかげでキャスト時の非常姿勢が非常に崩れにくくなっています。
そのため、エビる頻度も少なく、飛距離も他の同サイズのスピンテールジグより稼ぎやすいですね。
また、40gという最重量級については、水深10m以上のレンジでも充分にボトム付近をトレースする事ができるため唯一無二の存在でもあります。
⑧スピンガルフネオ(アイマ)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの2種類
- 全長:95 mm/ ボディー 44 mm, 105 mm/ ボディ55 mm
- 重量:20 g, 30 g
- ブレードの色:金と銀
- ブレードのアシストフックの有無:有り(トレブルフック)
ボディーの全長を長めに設計する事で針がらみのトラブルを大幅に軽減したスピンテールジグです。とにかくエビるトラブルが少なく、逆風下でも非常に使いやすいのが特徴です。
また、巻き抵抗も同サイズのスピンテールジグと比較して非常に軽いため、デイゲームでの早巻きに非常に適しています。
また、ストラクチャーをタイトに打つ場合に、本ルアーの針がらみトラブルの少なさは非常に有利に働きます。そのため、ボートでの穴打ちとも非常に相性が良く、ファンが多いスピンテールジグですね。
⑨モアザン リアルスピン(ダイワ)
- シリーズ展開:重量とサイズ違いの2種類
- 全長:44 mm, 51 mm
- 重量:21 g, 30 g
- ブレードの色:銀
- ブレードのアシストフックの有無:有り(チェンジャブルシンクロブレードシステム)
ブレードとアシストフックの分解・着脱が可能なスピンテールジグです。
一般的なスピンテールジグは、ブレードとアシストフックが固定化されているため、フックが錆びたりした場合はブレードごとまとめて交換する必要があります。そのため、コストパフォーマンスが悪いという特徴があり、これが原因でスピンテールジグを食わず嫌いする人が多いです。
ですがこのリアルスピンは、フックとブレードがシリコンチューブで半固定されているだけであり、ワンタッチで誰でも簡単に着脱できます。そのため、フックのみ交換するという事も可能となっており、コスパという面で非常にすぐれています。
もちろんスピンテールジグとしての性能も非常にバランスよいですよ。
特にボディー形状が素晴らしく、リアフックの自由度に制限かかかるような独自の設計がなされています。そのため、針がらみのトラブルも少ないのが特徴です。
これまでスピンテールジグのトラブルの多さや、ブレード交換の金額の高さに泣かされてきた人にとっては、苦手意識を無くす上で非常に使いやすいルアーだと思いますね。
⑩パワーブレード(PB)のそっくりさん(オルルド釣り具)
スピンテールジグはボトム攻めと相性が良いルアーであり、根掛かりによるロストも頻発します。そのため一個当たりの価格は非常に気になるところですよね?
上の記事で紹介したスピンテールジグは、確かに実釣能力や使いやすさの点では優れていますが、一個当たり安くても千円以上するのが普通であるため積極的にボトムを攻めるのには勇気がいると思います。
そんな時に活躍するのが、『そっくりさんルアー』と呼ばれている通販限定の格安ルアーセットです。
この種のルアーについては、こちらの記事『安いけど釣れるおすすめのシーバスルアーセットの紹介(中華パチモノ編)』でも紹介していますが、特にスピンテールジグは完成度が高いものが多いです。
中でも一番のおすすめが、オルルド釣り具から販売されている『パワーブレードのそっくりさん』であり、フックとブレードを交換する事で普通に使えます。
改造費含めて一個当たり600円程度ですので、根掛かりが多いポイントでスピンテールジグを使いたい場合は、このような格安そっくりさんルアーを使うのもアリかもしれませんね。
スピンテールジグの特徴について
スピンテールジグは、金属や鉛製のボディーにクルクル回る金属のブレードがついたルアーです。飛距離が稼げ、アピール力が強い事が特徴であり良く釣れるルアーですが、場のスレが早いという欠点もあります。
スピンテールジグは、上の写真のように小魚を模したボディーと回転する金属ブレードから構成されるルアーです。
ルアーを動かすとブレードが水流を受けて回転し、フラッシングと呼ばれる強烈な光の乱反射と、ブレードの回転による強い波動を水中で発生させてシーバスを誘います。
そのため、シーバスルアーの中で最もハイアピールなルアーの一つであり、遠くからシーバスを寄せる力に優れています。
ですがそその一方で、アピールが強すぎるためスレが非常に早いという欠点も併せ持ちます。
また、全体的にシルエットが小さく、そして金属の塊という特徴から比重が大きいため、飛距離が出ます。そのため、大遠投して広範囲を探るのに非常に適しており、堤防や防波堤などのオープンウォーターの釣りで活躍します。
- 超ハイアピールルアー
- 寄せる力が強いが、スレも早い
- 遠投性に優れている
スピンテールジグが釣れる理由とは?
スピンテールジグは、金属製ブレードのフラッシングによる集魚力が強いため、シーバスを始めとするフィッシュイーターが良く釣れます。ですが、アピール力が高すぎるためスレの進行も早いです。
スピンテールジグは、『金属(鉛)の塊のお尻にクルクル回転するブレードをつないだ物体』であり、どのような海の中でもいない、魚とはとてもじゃないけど似ても似つかない、そんな姿形をしています。
ですが、これが無茶苦茶に釣れますw
このタイプのルアーは、最初の一匹を探す場合にずば抜けた威力を発揮するのですが、その『釣れる力』は以下のように説明される事が多いですね。
- ①ブレードの回転がもたらすフラッシングによるベイトの演出(魅せる&寄せる力)
- ②ブレードの回転がもたらす複雑な水流(アピール力&寄せる力)
- ③一口サイズの小さなシルエット(食わせる力)
誤解して欲しくないのは、このルアーの主人公はあくまで『ブレード部分』にあって、魚の形をした鉛の塊にはないという事実です。
魚っぽい部分が実はおまけって面白いと思いませんか?
実際にこの手のブレード系ルアーを使っていると、ブレード部分へのバイトが頻発する事も多いです。
これは言い換えると、シーバスが意図的に『鉛の魚部分』ではなく、『キラメキの発生源であるブレード』にアタックしているとしか思えないんですよね。
その理由と言うか、一つの仮説ですが、以下のような事がブレード系ルアーの『釣れる理由』として広く受け入れられています。
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ブレード系ルアーは一匹の魚の形をしてはいますが、シーバスにとっては『キラキラと輝くベイトの群れ』だと考えるんですね。
つまり、一個のブレード系ルアーは『小さなベイトの群れ=疑似魚群』なんです。
そして、ブレード系ルアーが演出する疑似魚群からは、絶えず強力な『ブレードの回転波動』が水中へと響き渡っています。
そのため、ルアーから遠く離れたシーバスであっても、この強烈な波動のアピール力のおかげで『おお!あんなところに美味そうなカタクチイワシの群れがおるぞ!』と気づきます。
シーバスは、その疑似魚群の方向へと接近する事でしょう。
すると・・・
なんと、キラキラと艶めかしいフラッシングを発する魚群がそこにいるではありませんか!
ご馳走がキラキラとフラッシングしながら、『ここですよ!ここにお前さんの餌が群れを成して泳いでいますよ!』とアピールしている訳です(=アピール力+寄せる力)
シーバスは、ソーっと息を殺しながら、その魚群(=実はルアー)に近づきます。完全に捕食のスイッチが入った戦闘態勢のシーバスです。
そして・・・
波動とフラッシングの中心には、おいしそうなベイトの形をした鉛の魚が、キンキンに研がった刺さりの良いトレブルフックをぶら下げて待っているって寸法です(笑)
ですので、波動とフラッシングで遠くからシーバスを引き寄せ、最後にその『小さなサイズ感』で食わせる!それがブレードベイトの基本原理だって考えて下さい。
他にも『フラッシング速度の変化でリアクションバイトを誘う』なんていう使い方もできます。これは、捕食のスイッチとは違う『テリトリー意識に起因した攻撃』を誘発するテクニックであり、少し特殊な使用方法と考えて下さい。
大事な事なので繰り返しますが、このルアーの基本は『ベイトの魚群を演出する事』であると考えて下さい。そうすれば必ず釣果に繋がります。実際に、春先のマイクロベイトパターン(=ベイトが小さい時の捕食パターン)の時は、ブレード系ルアーしか食わないなんてこともあるくらいなんですよ。
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本当に良く出来たルアーですが、一点だけ使用上の注意があります。
この手の『ブレード系ルアー』は、総じてアピールが強すぎて、非常にスレが早いです。下手すると、たった一投でポイントを潰すことだってあります。
そのため、ブレード系ルアーはランガン専用のルアーとして、どこに魚がいるのかを探しながら、あわよくば遠くの魚を引き寄せつつサーチするという使い方がお勧めですね。
スピンテールジグは使う時間がとっても大切!
スピンテールジグは、太陽光を乱反射する事で魚を寄せ付ける効果があるため、基本的には昼間の釣りで使います。
スピンテールジグは、ブレードの回転による光の乱反射と回転波動の二つの要素でシーバスにアピールします。
夜の真っ暗闇で使っても、『光の乱反射』というせっかくの特徴が活かせなくなってしまいます。ですので、基本的にはデイゲームで、完全に日が上ってからの時間帯に使うルアーです。
ですが、例えば常夜灯付近や満月の夜などのように充分に光量が稼げる場合などは例外であり、このような条件であれば、夜釣りでも充分に使えます。
ただし、夜釣りでスピンテールジグを使う場合は、ミノーなどに比べてレンジが深くなりすぎる傾向があるため、
若干軽めのものを選ぶなど工夫が必要となります。
デイゲームのシーバス釣りについては、以下の記事でこってり解説しています。
スピンテールジグが活躍するポイントとは?
スピンテールジグは、防波堤などのオープンフィールドで広範囲を探るのに向いたルアーです。
遠投性と沈みの早さに特徴があるルアーであるため、防波堤や沖堤防、開けた港湾部などを相性が良いです。フルキャストが前提となるオープンフィールドが主戦場と考えて下さい。
また、水深については根掛かり防止という観点からも重要です。水深2mより浅いフィールドの場合は、着水直後から早巻きしないと底を擦ってしまう事が多く、非常に使いづらいですね。
この観点から考えると、厄介なのが遠浅サーフです。
このようなフィールドは、一見するとランガン必須のオープンフィールドであるため、スピンテールジグが活躍しそうではあります。ですが、フルキャストしても水深2~3mという場合も多いため、手前までルアーを引いてくると、すぐにボトムを擦ってしまう事も多いです。
そのため、サーフでスピンテールジグを使う場合は、例えば20g前後と軽めで、かつ浮きの早いスピンテールジグを選び、手前ではリフト&フォールを繰り返すなどの工夫も必要になってきます。
以上をまとめると…
- 水深3m以上
- 目視で障害物が確認できないオープンフィールド
このようなポイントで非常に使いやすいルアーであるといえます。
特にシーバスが広く散ってしまっており、さらに中層以深へと沈んでいる状況(=デイゲームで良く起きる状況)であれば、スピンテールジグの独壇場となる事も非常に多いです。
スピンテールジグの釣りと相性がいい港湾部のシーバス釣りについては、以下の記事が参考になります。
マイクロベイトパターン|スピンテールジグが得意なベイトパターンとは?
スピンテールジグのフラッシングは小さなベイトの塊を表現できるため、シーバスのマイクロベイトパターン攻略に最適なルアーです。
春先の3月後半~5月初旬という時期は、徐々に沿岸部に魚が戻りだす季節であり、大きくても全長5cm以下の小魚(=マイクロベイト)が増えだします。
(参考記事:シーバスが釣れる季節とシーズナルパターンの基礎)
シーバスは春先という特定の時期に、このような小魚を偏食する特徴があります。これを『マイクロベイトパターン』と呼ぶのですが、スピンテールジグはこのベイトパターンで最も活躍するルアーの一つです。
スピンテールジグはどこから見てもマイクロベイトには似ていないのですが、なぜこのベイトパターンと相性が良いのでしょうか?
その秘密は『ブレードによる光の乱反射』にあります。これはマイクロベイトの生態とも関係しているのですが、興味がある人も多いと思うので、少し詳しく説明しますね。
まず、マイクロベイトは自らの身を守るために、ベイトボールと呼ばれる群れを形成します。そのため、日陰で上から見るとモワモワとした影の塊が動いているように見えるのですが、これに太陽光があたると、その光はマイクロベイトの鱗や白いお腹にあたり乱反射を繰り返します。
その結果、マイクロベイトの塊はまるで点滅するような明滅を繰り返しながら移動する事になります。そして、スピンテールジグの乱反射はこのマイクロベイトの明滅現象を非常に上手く演出していると考えられているのです。
つまり、スピンテールジグの乱反射(=フラッシング)は、ただ単純な光によるハイアピールというわけではなくて、マイクロベイトのベイトボールという『魚群』を真似ているのです。
そしてこの強いフラッシング効果に寄せられてきたシーバスが、目の前の距離までスピンテールジグに近づいた後に、小さなシルエットによる食べごろサイズ感に食性が刺激され、パックリと一飲みでバイトしてしまいます。
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マイクロベイトパターン攻略というと、ルアーサイズを落としたり、アピール力の弱い低波動ルアーばかりを選んでしまいがちなのですが、これだとシーバスもルアーに見飽きてスレきってしまいます。
そんな時に、魚群を演出できるルアーであるスピンテールジグをルアーローテーションの一つに入れてみて下さい。
他のルアーでは全くダメだったのに、スピンテールジグなら一撃!なんて事もあるかもですよw
シーバスのベイトパターンとその攻略法、マイクロベイトパターンの特徴については、以下の記事が参考になります。
スピンテールジグの使い方の基本
スピンテールジグの代表的な使い方としては以下の5種類があげられます。
- ただ巻き
- 可変リトリーブ
- ストップ&ゴー
- リフト&フォール
- テンションフォール+ストップ&ゴー
ただ巻きで充分に釣れるルアーですが、フォールのさせ方などでレンジが変わるため、釣れない場合は動かし方に多くの工夫をしてあげる事が釣果を上げるコツといえます。
スピンテールジグは、基本的にはアクション不要の巻くだけルアーなのですが、いくつかのアクションを組み合わせる事で、場のスレを抑えたり、リアクションでシーバスに口を使わせる可能性が高まったりします。
ここでは、基本となるフォールの方法と5種類のアクションについて解説します。
【最重要事項】着水後のフォールのさせ方について
スピンテールジグをはじめとして、鉄板バイブ、樹脂製バイブ、メタルジグ、ヘビーシンキングミノー、ワームのジグヘッドリグなどの『沈める系ルアー』は、ルアーが着水してからリールを巻き始めるまでの時間をアングラーが決める事で、基本的には任意の泳層を自由にトレースする事ができるとされています。
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ですが、この一般論は大嘘です!
なぜかというと、この釣りの道糸で使うPEラインの比重と、ルアーのフォールのさせ方にその理由が隠されています。
というのも、PEラインはその比重が水よりも軽いため、基本的には水に浮きやすい性質があるんです。
そのため、ルアーの着水直後にラインをフリーの状態(=リールのベールを起こしてラインテンションがゼロになった状態)でボトムまでルアーを落とすと、PEラインは水面に浮いた状態から、水中へとほぼ直角に入り込む軌道を描きます。
このフォール方法を『フリーフォール』と呼ぶのですが、この状態からリールを巻き始めるとどうなるでしょうか?
①フリーフォールは垂直上昇軌道を描く
ルアーはラインの後を追う形でしか移動できませんので、その軌道は『ボトムから一気に水面へと向かって、ほぼ垂直に舞い上がる軌道』を描きます。
そして、このような『ほぼ垂直の上昇軌道』は、その後も『①ラインの浮力』と『②リールの巻き速度』と『③ルアーの自重のバランス』が取れた位置まで緩やかに続き、その後に一定の水深をまっすぐ横方向に移動する事になります。
ですので、フリーフォールで沈めたルアーは、予想以上に浅い水深をトレースしている事になります。そのため、フリーフォールではボトム付近を探る事は非常に困難になります。
②テンションフォールは斜め上へとゆっくり浮き上がる軌道を描く
一方で、着水直後にラインスラッグ(=糸ふけ)を直ちに巻き取り、ラインが張った状態でルアーをボトムまで沈めるた場合はどうなるでしょうか?
この沈め方を『テンションフォール』と呼ぶのですが、この場合は、ルアーとラインは基本的には一直線に近い緩やかな下降カーブを描きます。
そのため、この状態からリールを巻き始めると、ルアーは先行するラインの後を追う形で斜め上に浮上し、その後速やかに一定水深を横方向に移動します。
ですので、テンションフォールの方がボトム付近をゆっくりとトレースしたり、より深い水深を横方向にトレースするのには向いています。
ただし、テンションフォールは着水直後にラインテンションを張った状態でフォールさせるため、ルアーは手前へと近づきながらゆっくりと下降する軌道を描く結果となります。
これは、せっかく遠投して稼いだ飛距離を犠牲にしてしまうため、幅広く横方向に探りたい時には不向きです。
以上をまとめると…
- フリーフォールは、垂直上昇方向にルアーが舞い上がる軌道
- フリーフォールは、予想以上にトレースレンジが浅くなる
- フリーフォールは、飛距離が犠牲にならない
- テンションフォールは、斜め上へとルアーが緩やかに浮上し、その後速やかに一定水深をトレースできる
- テンションフォールは、ボトム付近などの深いレンジをトレースしやすい
- テンションフォールは、飛距離が犠牲になる
フォール方法によりこのように大きな違いが出るため、自分がどのような攻め方をしたいのか?を考えながら、適切なルアーの沈め方をしてあげる必要があるといえます。
ちなみにスピンテールジグを使う多くのシチュエーションにおいては、以下の二種類の状況になるかと思います。
- 中層付近の一定水深をトレースしたい
- ボトム付近を舐めるように、ギリギリの軌道でトレースしたい
私(編集部・るあらび)の場合は、『①中層トレース』が目的の場合は、少しでも飛距離を活かすためにフリーフォールに近いテンションフォールを多用します。
一方で『②ボトム付近』を意識する場合は、当然ですが飛距離を犠牲にしてでもテンションフォールで落とし込みます。
自分がどのような泳層をトレースしたいのかをまずは決めて、適切なフォール方法を選ぶ事が最も重要であるといえますね。
スピンテールジグの5つのアクションについて
①ただ巻き
最も基本となるスピンテールジグの動かし方であり、フルキャストしてから一定のスピードで巻くだけです。
このアクションにより、ブレード部分が一定速度でフラッシングを繰り返しながら激しい水流を発生させ、広範囲にアピールします。
リトリーブ速度が早ければ早いほどブレードの回転速度も速くなるため、フラッシングも水流も強く、そして派手になります。
ですので、その日のヒットパターンを探すようなイメージで、定期的にリトリーブ速度を変えてあげる事がただ巻きのコツとなります。
②可変リトリーブ(=巻き速度を途中でランダムに変えてみる)
上の『ただ巻き』の項目でも説明したように、スピンテールジグのブレードの回転速度は、ルアーを動かす速度で制御する事ができます。
そのため、ただ巻きで反応が得られない場合は、一回のキャストでリトリーブ速度をランダムに変えるのも効果的です。
例えば以下のようなイメージの動かし方ですね。
- テンションフォールで着底させ、着底直後に超早巻き(ハンドル3回転程度)
- ボトムスレスレを舐めるイメージで低速リトリーブ(ハンドル5~10回転程度)
- 強くフラッシングさせるために一気に超早巻き(ハンドル3回転程度)
- フラッシングの緩急をつけるために低速リトリーブ(ハンドル5~10回転程度)
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ハンドルの回転数や、リトリーブ速度は適当で構いませんので、とにかくブレードの回転速度が一定にならないように意識してリトリーブ速度を変えてみて下さい。
このアクションの場合は、回転速度を変えた瞬間に『ガツン!』とひったくるような強いバイトが出る事が多いのですが、私はこのアタリの出方が気持ち良いため、好んで可変リトリーブを多用します。
ただ巻きはどうしても飽きがくるので、そういった意味からもおすすめの使い方だったりしますねw
③ストップ&ゴー
ただ巻きの途中で、一瞬だけリトリーブを止めて食わせの間を作ってあげるアクションの事です。動かして、そして止めるから『ストップ&ゴー』という、見た目そのままの名称ですね。
スピンテールジグは自重も大きく沈みが早いため、ストップした瞬間にルアーが一瞬で軌道を変え、ふらついて沈むような軌道変化が生まれます。
また、それまで一定速度で回転していたブレードが急に回転を止めるため、この水流変化とフラッシングの変化も大きなアピールになります。
そしてその直後に、またよみがえったかのようにブレードの回転とルアーの動きが発生するため、食欲がないシーバスでも思わず反射的に口を使ってしまうアクションになります。
ストップの時間は、例えば0.5秒程度で充分ですし、もっと短くても良いですよ。スピンテールジグは動いていなければただの重りですので、ストップはほんの一瞬で充分です。
慣れないうちは『クルクルクルッ~ピタッ!クルクルクルッ~ピタッ!クルクルクルッ~ピタッ!』と声に出しながら巻いてみて下さい。
『ピタッ!』から『クルクルクル~』へと変わるその瞬間に強烈なバイトが出やすく、可変リトリーブと並んで病みつきになる使い方の一つだったりもします。
④リフト&フォールによる緩やかなボトムパンプ
着底後のルアーをロッドでゆっくりと持ち上げて、ゆっくりとロッドを元の位置に戻す事で再び着底させる操作になります。
このアクションにより、ルアーは底を舞い上がるようにはねて、着底を繰り返しながら手元まで寄ってきます。
慣れると中層でもこのアクションは付けられますが、基本的にはボトムを刻むようなイメージで使うアクションですね。
着底を繰り返す動きから『ボトムノック(=底を叩くアクション)』とも呼ばれます。
なお、本来の意味でのボトムパンプというアクションは、海底を跳ね回るよう動きを演出するために、早くてシャープなロッドワークが特徴であり、鉄板バイブなどの高速リトリーブ系ルアーで多用されます。
(参考:鉄板バイブを用いたキレとスピード重視のリフト&フォールについては、こちらの記事を参考にして下さい。)
ですが、スピンテールジグでこのようなアクションをつけてしまうと、ブレードやフックがラインに絡まるなどのライントラブルが多発します。
ですので、スピンテールジグのでのリフト&フォールは、『ゆっくりリフト&ゆっくりフォール』を基本として下さい。
具体的には『一秒弱くらいかけてゆっくりリフトし、ラインテンションがかかるギリギリの速度でフリーフォール』させるくらいが使いやすいかと思います。
もちろんフォールについては、『フリーフォール』だけでなく『テンションフォール』で、ゆっくり見せながら誘うのもありですよ!
その日のヒットパターンを探しながら、適切なフォール方法を選ぶことがコツといえますね。
⑤テンションフォール+ストップ&ゴーを組み合わせた緩やかなボトムパンプ
テンションフォールでスピンテールジグを着底させたあと、ストップ&ゴーを繰り返して海底を刻むようにボトムパンプさせる方法です。
このアクションは、上で紹介した『リフト&フォール』とよく似ていますが、ロッドアクションは全く加えずに、リトリーブ操作のみでボトムパンプを繰り返してルアーを手元まで寄せてきます。
ロッドでルアーを跳ね上げる事がないため、海底付近ギリギリをはわせるように動かすことが可能です。そのため、冬場の海底付近に意識が向いているシーバスを狙ったり、横の動きを強調させたい時などに効果的ですね。
また、ロッド操作がいらずに、リールの動きだけでアクションをつける事ができるため、長時間の操作でも腕が疲れにくく、そういった意味では広くランガンする時に使いやすいといえます。
デイゲームでシーバスが底に沈んでいる事が明らかな時に、リフト&フォールのボトムパンプと組み合わせながら丁寧に深いレンジを探る使い方が効果的ですよ。
釣れるスピンテールジグ選びの4つのポイントとは?
釣れるスピンテールジグ選びで重要な要素は以下の4項目です。
- ブレードにアシストフックがあるか?
- ブレードの色は?
- 重さと大きさ(シルエット)のバランスは?
- 塗装強度は充分か?
スピンテールジグは、金属製のボディー+ブレードという単純な組み合わせのルアーであるため、慣れないうちはどれも一緒に感じてしまうと思います。
そのため、特に初心者の皆様にとっては、選び方の判断基準が難しいかもしれませんね。
そこでここでは、私(編集部・るあらび)が経験的に感じている『釣れるスピンテールジグ選びのコツ』を4つの視点から紹介してみたいと思います。
①ブレードとアシストフック
スピンテールジグは、シーバスとの相性が非常に良いルアーであり、そのバイト誘発力には定評があります。
ですがもちろん欠点もあります。その代表例が『バレやすい』という残念な特徴です。これには大きく二つの理由があるのですが・・・
一つ目はその自重の大きさゆえに、フッキングが甘かった場合にエラ洗いでルアーが空中へと高く吹っ飛んでいき、バレますw
そしてもう一つの理由が、ブレードへのバイトです。
こちらの『スピンテールジグが釣れる理由とは?』『マイクロベイトパターン|スピンテールジグが得意なベイトパターンとは?』の項目でも説明した通り、スピンテールジグの本体はブレード部分であり、そのフラッシングと水流でシーバスを寄せて、口を使わせます。
特にブレードのフラッシングは、マイクロベイトの魚群を演出しているとみなす事ができるため、この場合はシーバスにとって、スピンテールジグのボディーは『おまけ』にすぎません。
言い換えると、シーバスはスピンテールジグのブレードのキラメキに大きな興味を持っていると考えられます。
そのため、特に活性が低い時期やマイクロベイトを偏食する春先には、ボディー全体を丸のみするのではなく、ブレード部分を軽く口でつつくようなショートバイトが頻発します。
この時、例えば以下のスピンシャイナーのような、ブレードにフックが付いていないタイプのスピンテールジグは、100%フッキングする事はありませんよね?
一方で、ブレードにアシストフックが付いたタイプであれば、運がよければフッキングに持ち込める可能性があります。
ですので、基本的には『ブレードにアシストフックが付いたスピンテールジグ』を揃える事を強くお勧めします。
アシストフックなしのスピンテールジグは、逆風が強い場合や海況が荒れていてライントラブルが多い時などに緊急避難的に使うくらいに考えておけば良いですよ。
②ブレードの色
スピンテールジグのブレードは、ほとんどの場合はゴールドとシルバーの二種類が準備されています。このカラーの使い分けに関してはセオリーがあるので覚えておくと便利ですよ。
- ゴールド⇒目立つカラーであるため、水色が濁っている時に効果的。夏場のド定番カラー。
- シルバー⇒ゴールドよりは目だないため、澄潮の時に活躍する。冬場のド定番カラー。
つまり、目立たせる必要がある場合はゴールド、よりナチュラルに攻めたい場合にシルバーのブレードを選んで下さい。
ちなみにこれは余談ですが・・・
このようなブレード系ルアーはほとんどのフィッシュイーターが好む傾向があります。
そのため、ダムや自然湖でのブラックバス、濁った用水路でのナマズ釣り、アマゾン川での怪魚釣り、渓流でのマス釣りなどでも、類似のルアーが活躍するんですね。
そしてこの『水色と濁りに応じたゴールドとシルバーの使い分け』というセオリーは、このような全ての釣りにおいて全く同じです。
特に顕著な例がアマゾン川での怪魚ハンティングであり、アマゾン川は一年中いつでもどこでも激濁りであるため、ブレード系ルアーは全てゴールド一択なんだそうですよ。
淡水、海水、魚種の違いを問わず、ルアーカラーやブレードカラーのセオリーが概ね同じであり、背景となる水色や濁り具合で判断すれば良いという部分は、非常に面白い現象だなと思います。
なお、ルアーカラー選びの基本的な考え方については以下の記事にまとめています。ルアー、ブレードの色とシーバスの捕食スイッチの関係についてより深く理解したい人は、こちらも合わせてご覧になって下さい。
【関連①】シーバスルアーの色について/初心者のためのシーバスルアー釣り入門
【関連②】シーバスルアーのカラー|シチュエーション別カラー選びの基礎知識
③重さと大きさ(シルエット)
スピンテールジグは、多くのルアーブランドが類似品を乱発しており、サイズや重量も様々です。ですが、シーバスルアーとしてみた時は、概ね以下の重量とサイズのバランスが採用されています。
- 15 g 前後 + 全長 10 cm 以下(ブレード部分を含む)
- 20 g 前後 + 全長 10 cm 前後(ブレード部分を含む)
- 30 g 前後 + 全長 12 cm 前後(ブレード部分を含む)
そして、ブレード部分の全長とボディー部分の全長については、概ね同じ長さか、もしくはブレード部分が少し大きいものが主流です。
つまり、20g前後のスピンテールジグであれば、ボディー部分が5 cm弱、ブレード部分が5 cm強といった感じですね。
このサイズ感とバランスは、釣れるという評価の高いスピンテールジグの多くに当てはまるので、ルアー選びの基準の一つにして下さい。
なお、なぜこのような重量とサイズ感が主流なのか?という点については、ベイトサイズにルアーを合わせるという観点ももちろんあります。
ですがそれ以上に重要なのが、遠投性とアピール力に関する問題です。
どういう事かというと、スピンテールジグは原則として、サイズがコンパクトで自重が重く、ブレードが小さいほど遠投性に優れます。ですが、ブレードがあまりに小さいとアピール力が不足したり、レンジキープ力が極端に弱くなります。
そのため、スピンテールジグがルアーとして正しく機能するためには、適切なボディーサイズ、重量、ブレードのサイズ感のバランスが必須であるといえるのです。
そういった観点から考える時、現在主流のスピンテールジグの重量とサイズ感は、シーバスのルアーフィッシングの歴史の中で選抜された黄金律と呼べるのかもしれませんね。
④ボディーカラーよりも塗装強度の方が大事!
繰り返しになりますが、スピンテールジグは、見た目は小魚ですが、その本体はブレード部分であり、そのフラッシングと強烈な波動でシーバスを寄せて食わせるルアーです。
(参考:スピンテールジグが釣れる理由とは?)
そのため、ボディーの色にそこまでこだわる意味はなく、正直どれを選んでも一緒だという風に私は感じています。
ですが、いくらカラーの重要度が低いとは言っても、塗装が剥げて鉛色がむき出しになっていたりしていたとしたら、そのルアーを信用して投げれないという心理的なデメリットが生じるように私は思います。
ですので、もしあなたがスピンテールジグのカラーにこだわるのであれば、色使いやカラーバリエーションではなく塗装強度、つまり、『どれくらい剥げづらいか?』という部分を重要視する事をお勧めします。
この観点からは、DUELの旧ハードコアスピンシリーズ、そしてそのマイナーチェンジ版であるハードコアソリッドスピンシリーズがイチオシになります。
このスピンテールジグは、ボディーの塗装面を独自の強化プラスチックで保護しているため、障害物にぶつけたりボトムを頻繁に擦ったりしても、塗装が剥げる事は物理的に起こり得ません。
塗装強度という意味では、今のところこのスピンテールジグに敵うものはないので、カラー重視派のアングラーにとっては、これ一択といえるのではないでしょうか?
スピンテールジグは絡まる&エビるから嫌い!っていうあなたへ6つのアドバイス
スピンテールジグのライントラブル防止には、以下の6つの対策が有効です。
- スナップを使わずに、リーダーで直結する
- 強めのフェザリングをする
- 熱収縮チューブでブレードを半固定する
- フロントフックのサイズを小さくする
- アシストフックなしのスピンテールジグを使う
- アシストフックをシングルフックに変更する
IMG_5660 さくらえびの寿司 (crosseye 3D) / yoshing_BT
(編集部注:これは絡み合うおいしそうなエビ・・・)
スピンテールジグというルアーは、アングラーによって好き嫌いが大きく別れる傾向にあります。
そして、『スピンテールジグ大嫌い派』のアングラーが良く口にする意見の一つが、『スピンテールジグは絡まるからウザイ!』というとても説得力のあるご批判ですw
確かにスピンテールジグは、ボディーとブレードの両方のフックが絡みあったり、ブレード部分のアシストフックがリーダーを拾って絡んでしまうトラブルが起きやすいです。
通称『エビる』と呼ばれるようなライントラブルがこれですね。
ですが、このエビりやすさという特徴は、簡単な工夫によりだいぶ改善できるってご存知でしたか?
ここでは、私(編集部・るあらび)も含めた多くのシーバスアングラーが実践している『エビ防止テクニック』の代表例を6つ紹介します。
現場で簡単に実践できる方法もいくつかあるので、ぜひ、スピンテールジグに対する苦手意識を克服して、このルアーの実釣力の高さを体感して下さい!
①スナップを使わずに、ルアーをリーダーで直結する
最も単純で、そして比較的効果的な解決方法の一つが、『スナップを使わずに、リーダーにルアーを直結する』という方法です。
シーバスのルアーフィッシングにおいてはスナップを介してルアーをつなぐことが多いと思います。これは、ルアーのアクションを活かすためにも、ルアー交換の時間効率を上げるためにも非常に有効な方法です。
ですが、スピンテールジグをスナップでつなぐと、結束部分の自由度が高すぎるためにキャスト中にルアーがプロペラ回転してリーダーを拾ったり、フォール中に姿勢を崩してフロントフックとブレードのアシストフックが絡んだりします。
この可能性を少しでも減らすためには、結束部分の自由度を制限してあげる必要があり、そのための解決策がリーダー直結という方法なのです。
現場ですぐにできる簡単な方法ですが意外に実践されている人は少ないので、まずはこの方法から試してみて下さい。
②飛距離を犠牲にしてでも強めにフェザリングする。
『エビる』という現象の多くは、ルアーが空中で姿勢を崩して回転し、その結果ラインやフックが絡む事に起因します。
これを防ぐためには、キャストしてルアーが最大高度に達する直前くらいから、強めのフェザリング(=リールから放出されているラインに軽く触れる操作)をかけてあげる事が効果的です。
この操作により、ルアーに対して相対的に手前に引き戻す力が働くため、飛距離は落ちますが、ルアーは空中で美しい後方重心の姿勢となります。
また、着水直後の糸ふけも最小限となるため、フォール中にフックがラインに絡まる可能性も減ります。
その結果、飛行中とフォール中にエビる可能性が非常に低くなります。
上で紹介した『リーダー直結』と合わせて今すぐにできる工夫ですので、まずは現場でお試し下さい。
③熱収縮チューブによるブレードの半固定チューニング
上の写真で解るように、ブレード部分の自由度を下げるためにボディーとブレードをつなぐスプリットリングを市販の熱伸縮チューブで半固定する方法です。
これはコアマンのパワーブレードをはじめとして、既にいくつかのスピンテールジグで採用されている方法であり、かなり効果があります。
ちなみに熱収縮チューブとは、その名の通り熱をかけることで収縮するビニール状のチューブの事であり、釣具屋さんでも普通に売っていますし、amazonからでも簡単に入手可能です。
チューブの直径に種類がありますが、ブレードの半固定が目的の場合は、内径4.5~5 mmが使いやすいですよ。
この処理によりブレード部分のアシストフックが常にボディーに対してまっすぐ伸びた形になるので、フロントフックと絡んだり、キャスト中にリーダーを拾ってしまう確率が減ります。
例えばDUELのハードコアスピン、ハードコアソリッドスピンなどは、この半固定処理がなされていないため、私は必ずこの処理を施し、少しでもエビる可能性を低くしてから使っています。
④フロントフックのサイズを小さくする
ブレードについたアシストフックを交換する事は簡単ではありませんが、ボディー部分のフロントフックは簡単に交換できますよね?
その時に、フロントフックサイズを一つ落とすだけでも、ライントラブルは激減します。
特に30g前後の重量級スピンテールジグの場合は、フックサイズは概ね#6~8が採用されていますが、このサイス感になると、フロントフックがスナップに絡まるトラブルが増えてきます。
そのような場合は、思い切って#10に変更してしまうのもアリですので一度お試しください。
スピンテールジグはフックサイズを大きく変えてもアクションにはほとんど影響が出ないので、このようなチューニングはエビ防止に非常に有効です。
ただし、フックサイズを小さくするわけですから、フッキング後のバラシの確率も当然高くなります。ですので、この点だけは注意というか、ある意味では覚悟が必要になるチューニングと言えますね。。。
⑤アシストフックなしのスピンテールジグを使う
スピンテールジグに特有のライントラブルの多くは、ブレード部分に取り付けられたアシストフックがその原因となります。
そのため、最初からアシストフックが搭載されていないスピンテールジグであれば、最初からこのような余計なトラブルは未然に防止する事ができます。
ですが、こちらの『①ブレードとアシストフック』でも説明したように、ただでさえバラシやフッキングミスが頻発するスピンテールジグですので、このようなブレード単体のタイプは主役とはなり得ないと私は考えています。
ですので、どうしてもライントラブルが頻発する強風下での釣りの場合のために、一個だけ予備として持っておく程度で充分ではないでしょうか?
⑥アシストフックをシングルフックに変更する
あまりメジャーなチューニング方法ではありませんが、ブレードのアシストフックをトレブルフックからシングルフックへ変更するチューニングが抜群に効果的です。
具体的には、市販のシングルブレードをスプリットリングとローリングスイベルを介してボディーに繋ぎます。
次に、ブレードとローリングスイベルの接続部分に、市販のルアーフィッシング用のシングルフックを接続するだけというお手軽さ!
このチューニングをPB-20のそっくりさんに施したのが上の写真になるのですが、ライントラブルの少なさ、フッキングの良さともに優秀で、個人的には一番のお気に入りですね。
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とは言っても、このチューニングは私のオリジナルではなくて、先駆者の苦労の成果です。チューニング方法から使用方法とその注意点に至るまで、その詳細が以下のブログに全て公開されています。
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テールスピン(スピンテール)秘められた謎! シングルフックチューン
私(編集部・るあらび)は、このシングルフックチューニングの事を、このブログ様の記事で初めて知ったのですが、まさに目から鱗でした。
考えてみると、これは凄く優れたチューニングですよ!
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まず、シングルフックはフックの数がトレブルフックの1/3ですので、当然ですがエビる可能性も単純計算で1/3になります(厳密にはフックサイズも関係しますが、理想的には…という考え方です。)
しかも、シングルフックはフッキングさえしてしまえばバラシは減ります。
おまけに、一般的にはトレブルフックからシングルフックへの交換は、フッキング性能の低下を意味しますが、この場合はその影響は最小限であると考えられます。
なぜなら、確かにアシストフックはシングル化されているためフッキング性能自体は少し落ちますが、フロントフックにはトレブルがぶら下がったままです。そのため、ルアー全体で考えた時のフッキング性能の低下は、その影響も最小限に抑えられるはずです。
つまり、フッキング性能への犠牲を最小限に抑えながら、エビる確率を効率的に下げ、しかもバラシまで減るという奇跡のチューニングだったりするんですよ。
そして何よりも素晴らしいのは、コスパです。
トレブルフック付きのブレードシステムは、フックが伸びたり折れたりするとブレード全体を新しいものに交換する必要があります。
そのため、既に各ルアーメーカーが独自のアシストトレブルフック付きブレードを市販していますが、どれも価格が異常に高いものばかりなんですね。
例えば、コアマンのブースターシステムが有名ですが、これなどは二個入りで600円もします。
ですが、このシングルフックチューニングであれば・・・
- ブレード(1枚あたり100円以下)
- シングルフック(1本あたり50円程度)
- ローリングスイベル(一個あたり15円以下)
この材料費で作成できてしまいます。なんとこれ、一個当たり165円で、このシングルフックシステムが量産できてしまうんですよ。
ブレードは消耗品となりがちですので、このコスパの魅力は非常に大きいのではないでしょうか?
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個人的には、これ、スピンテールジグの大革命だと思います!
番外編|スピンテールジグで釣れる魚はシーバスだけじゃない!
スピンテールジグは、シーバス以外にもあらゆるフィッシュイーターが狙える万能ルアーです。ヒラメ、マゴチ、チヌなど、ぶっちゃけ何でも釣れますw
シーバスデイゲームの必釣ルアーという印象が強いスピンテールジグですが、実はこのルアーは、『フィッシュイーター(=魚を食べる魚の総称)の全てをターゲットとした万能ルアー』という特徴もあります。
つまり、広くルアーフィッシングのターゲットであれば、シーバスを含めたほとんど全ての魚がターゲットであるといえるのです。
海で狙えるターゲットに絞っても、例えば以下のようなターゲットに対して、多くの実釣実績が報告されています。
ですので、ルアーフィッシングを楽しむのであればスピンテールジグは必ず一つはタックルボックスに入れておくべきであり、それはシーバスのルアーフィッシングにおいても同じであるといえるでしょう。
だってね・・・
色々な魚が狙えるという事は、嬉しい外道(=食べて美味しい外道)も連れてきてくれるという意味になります。
釣りの楽しみを増やすという意味からも、やはりスピンテールジグは魅力的なルアーであるといえますよね(笑)
スピンテールジグの使い方がわかる素敵な動画の紹介
シーバスのデイゲームで活躍の場の多いスピンテールジグですが、このルアーの一番の魅力とは何でしょうか?私は、投げて巻くだけの簡単な操作で誰でも手軽にシーバスを狙える事というお手軽さにあると考えています。
ですが、この『操作の単調さ』が原因となって、このルアーの使いどころがわからないという人も多いみたいですね。
そこでここでは、スピンテールジグの一般的な使い方やアクションのコツなどが解る動画を紹介します。
実釣シーンがしっかりと撮影されているので、スピンテールジグの実釣力の高さが一目で理解できるはずですよ!
シーバスの釣り方~堤防 デイゲーム【スピンテール】編~ 釣り ルアー ベイトリール 防波堤 Gopro 初心者 スズキ フッコ|東京釣りアランス 様
スピンテールジグで足場の高い堤防の沖合を攻略する解説&実釣動画です。
堤防付近の駆け上がりをスピンテールジグで丁寧に攻めているのですが、キャストから底取り、そしてリトリーブまでの一連の流れが字幕で丁寧に解説されています。
ざっくりと説明すると、以下のようなイメージの釣り方ですね。
- 25mほど軽くキャスト(手前の駆け上がりを充分に超える距離感)
- テンションフォールで着底させる
- スローリトリーブで駆け上がり手前までルアーを移動
- もう一度着底
- 駆け上がりを舐めるように、斜め上にルアーを移動させるイメージでスローリトリーブ
字幕解説がリアルタイムで流れますので、動画を見ながら『今、海中でルアーがどのように動いているのか?』がイメージしやすく、自分で釣りをしているような疑似体験ができますよ。
動画1:30付近からは、キャスト⇒リトリーブ⇒ヒットシーンの一連の流れが全て撮影されていますので、この使い方のコツが全て理解できると思います。
海底付近に定位しているシーバスは斜め上へと動くルアーに非常に反応が良いのですが、この釣り方はシーバスのこのような食性を上手く利用しており、非常に理にかなった釣り方だなと感じました。
臨場感あふれる素敵な動画です!
終わりに・・・
一言でまとめると…『シーバス用のスピンテールジグはこうやって選ぼう&こうやって使おう!』というお話でした。
このルアーは、原理的にバラシが多いという欠点を持ち、場のスレも早いという欠点を持ちますが、そのデメリットを補って余りある実釣性能の高さを併せ持ちます。
特にシーバスの活性が高い夏~秋の季節のデイゲームにおいては、スピンテールジグ一つだけで釣りが完成してしまうシチュエーションも多いです。
まだスピンテールジグを使った事がない人や、苦手意識がある人にこそ、私(編集部・るあらび)はこのルアーを使って欲しいと思います。
基本的には投げて巻くだけのお手軽ルアーですので、本記事で紹介した名作スピンテールジグの中から気になるのを一つ選んで、デイゲームで投げ倒してみて下さい。
『シーバスは夜以外にも釣れる!』という新鮮な体験をあなたにもたらしてくれると思います!
また、本記事を最後まで読んでくれた皆様は、きっと他のシーバスルアーに関する知識や、シーバスのルアーフィッシング全般についても興味がある人ばかりだと思います。
本サイトでは、そのような人のための特集記事も数多く準備しています。
以下の記事一覧まとめページからそれぞれのコンテンツに飛んでいけますので、ぜひご覧になって下さいね♪
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本記事があなたのアウトドアライフの一助に、そして、スピンテールジグで最高の一匹と出会うきっかけになれば嬉しいです。
◇不動のお勧め1位|PB-20(コアマン)