キャンプ場以外の場所でのキャンプ、つまり野営について、その魅力とやり方、場所探しのコツ、ルールを、ソロキャンプ歴20年の私(リュウ.A)がまとめました!
最近は空前のアウトドアブームで、どこのキャンプ場も混雑しています。
ファミリーやグループに囲まれて、ソロキャンパーにとっては落ち着けないことも多いですよね。
いっそのこと「キャンプ場以外でキャンプしてやろう!」なんて思いませんか?
キャンプ場以外でキャンプをすることを「野営」などと言いますが、難易度が高いように感じる人も多いと思います。
私(リュウ・A)は、昔バイクで日本中を回っていたとき、お金が無いこともあってほぼ野営をしていました。
その経験から言わせていただきますと、必ずしも大変ではないですし、キャンプ場とは違ったたのしさがありますので、ぜひ皆さんにも野営の魅力を知っていただきたいと思います。
もちろん野営ならではの注意すべき点もありますので、それらについても解説してまいります。
ソロキャン初心者でまだ始め方や道具も良くわからない!という人は、先に以下の記事を読んでおくと良いかと思います。
野営の魅力(キャンプ場以外でのソロキャンプについて)
キャンプ場以外の場所でのキャンプを野営といいます。野営の魅力は以下の通りです。
- タダでキャンプができる
- 他のキャンパーがいなくて静か
- サバイバル感を味わえる
- ルールに縛られない自由度の高さ
タダでキャンプができる
なんといっても野営の魅力はタダということです。
以前の私のように日本中を回るような場合、毎日有料のキャンプ場を利用するのは厳しいですし、キャンプ場をタイミングよく見つけられるかは分かりません。
そんなときは野営ができればとても助かります。
他のキャンパーがいなくて静か
一般のキャンプ場はたくさん人がいて賑やかですよね。それが悪いワケではありませんが、ソロキャンプはできるだけ静かに過ごしたいものです。
野営であれば、その場所にもよりますが、他のキャンパーは多分いないでしょうから、自分だけの静かな時間を過ごす事ができます。
サバイバル感を味わえる
設備の整ったキャンプ場は便利な反面、何か物足りなく感じませんか?
ソロキャンプに興味がある人は、グループでキャンプをたのしみたいという人達とはそもそも目的が異なるでしょう。
キャンプとは日常の便利さから遠ざかる行為ですので、ちょっと不便な方が、ソロキャンプはたのしいはずです。
誰の助けも無い中で、自前の道具を使って一晩過ごせば、サバイバル感を味わえることでしょう。
ルールに縛られない
キャンプ場にはそれぞれ独自のルールがあります。
「○○時以降は焚き火禁止」とか、「車はココに停めてください」とかですね。
野営であれば、法律を守って、人に迷惑をかけなければ何をしても自由です。
だからこそ慎重に行動しなければなりませんが、ルールに縛られるキャンプよりはずっと魅力的ですよね。
キャンプ場以外の場所でソロキャンプ、野営をする際の注意点
キャンプ場以外の場所で野営する場合は、以下の点に注意する必要があります。
- キャンプOKな場所かどうか(例:河川法、自治体のルール)
- 焚き火はOkか?するなら後始末はどうする?(消防法)
- ナイフやオノを目立たせない
- 盗難に注意
- 野生動物に注意
お伝えしたとおり、野営というのは基本自由ですが、何をしてもいいというワケではありません。
法律を犯さないことはもちろんですが、それ以外にも場所によって気を付けなければならないことがあります。
気づかないうちに人に迷惑をかけていたり、自分自身が危険な目にあったりするかもしれません。
野営ならではの注意点をお伝えしたいと思います。
キャンプOKな場所かどうか
これは結構迷うところですが、結論から言うと『自己責任』の問題ではありますが、私有地ではなく、キャンプを禁止していなければキャンプOKということでいいと思います。
もちろんこれは、『地域住民に迷惑をかけない事』が大前提にはなるので注意して下さいね。
私有地であれば当然勝手に利用することはできません。
しかしそれ以外の場所では『キャンプ禁止』と書いていることはあっても、『キャンプ可』と書かれていることはまず無いでしょうから、禁止でなければキャンプをしてもOKという解釈でいいでしょう。
例えば河原であれば「河川法」によって制限されている行為でなければ、「自由使用」と言って、原則として誰もが自由に利用することができるとされています。
(参考:河川の占有/利根川下流河川事務所)
海岸も同様に、原則「自由使用」が認められています。
ただし、近隣の人に迷惑をかけないか、水は確保できるか、トイレが近くにあるかなど、確認すべきことはたくさんあります。
また、仮に私有地であっても、そこの持ち主が分かる場合は、直接その土地の持ち主にキャンプをさせてもらえないか頼んでみるのも手です。
昔私はそれで快くOKしてもらった上に、とても親切にしてもらったことがあります。
焚き火と後始末
キャンプはOKでも焚き火がOKかどうかは別の話です。
自治体の条例で規制されている場合もありますし、場所によって禁止されていることもあります。
消防法的には一概にいいともダメとも言えないようですが、マナーを守り安全に行うことが求められています。
燃えやすいものの近くを避け、必ず消火の備えをしておくようにしましょう。
また通常の薪であれば問題ありませんが、廃棄物とみなされるモノを燃やすと、消防法とは別に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に触れる可能性があります。
家からゴミを運び込んで燃やすようなことは絶対にやめましょう。
もちろん焚き火の後はきれいに片づけて、灰や炭を残さないように注意してください。
お焚き火のやり方、勧めの焚き火台については、以下の記事が人気です
【関連①】焚き火のやり方初心者編|ソロキャンプ最大の楽しみは焚き火!
【関連②】ソロキャンプに焚き火台は必須!【失敗しない選び方とおすすめ】
人気の焚き火台の使用感を知りたい人には、以下の記事が良く読まれています。
ナイフやオノの取り扱いに注意
明らかにキャンプのために使用していると認められれば銃刀法に違反することはありません。
しかし人目につく公園のような場所で、ナイフやオノを持ってウロウロしていたら完全に不審者と疑われます。
テントやタープを張って「私はキャンプをしています」とアピールした上で使った方がいいでしょう。
くれぐれも腰に下げて歩き回ったり、所持していることを忘れてスーパーやコンビニ入ったりしないよう注意しましょう。
ソロキャンプにピッタリのオノのさあしている人には、ハルタホースの「オールラウンド」の良さを是非知って頂きたいです。
レビュー記事を準備しているので、キャンプ用のオノ選びで悩んでいる人には、きっと参考になると思いますよ。
その他の注意
野営であれば自分の身は自分で守らなければなりません。
特に寝ているときは無防備ですので、盗難等にも注意しなければなりません。
地域特性もあるかもしれませんが、街中に近い公園や海岸などでは、深夜にあまり素行のよろしくない人達が近づいてくる場合もあります。
昔あまり人気のない公園で野営をしていたら数台のバイクに囲まれたことがありました。
結果的に何もされませんでしたが、ああいう人達はなぜか県外ナンバーに反応しますよね。
一方誰もいない山の中等であれば盗難の心配は無いかもしれませんが、動物のいたずらにも注意が必要です。
いろいろな場所での体験談(キャンプ場以外でのソロキャンプ)
私はいろいろな場所で野営を行った経験があります。それぞれの場所で良かったと感じたこと、悪かったと感じたことがあります。
ぜひ参考にしてください。
海岸
海岸は野営に一番向いた場所ですが、潮の満ち引きには充分な注意が必要です。
海岸、特に砂浜はいろんな意味で一番野営に向いていると思います。
下が砂なので、寝るにはとても快適です。
そもそも基本的には誰のモノでもないので、キャンプをして咎められることはないですし、水があるので焚き火も問題ありません。
海水浴場近くであれば、水道やトイレを使える場合もあります。
ただし潮の満ち引きには注意が必要です。
テントを張ったときは波が遠くの方だったのに、満潮になったら近づいてくるということがあります。
私も満潮時にテントが水に浸りそうになったことがありました。十分注意してください。
なお、キャンプ禁止と書かれているところも意外に多いのでしっかり確認しましょう。
河原
河原は野営しやすい環境ですが、増水には充分注意が筆王です。雨天時は絶対に野営してはいけません。
海岸同様、水辺近くということで野営に向いている場所です。
ただし悪天候の場合は危険ですので絶対に近づかないようにしましょう。
自分がいる場所がそれほどでなくても、上流付近の雨で急に増水する場合があります。
周囲の天候や天気予報に注意を払って、少しでも不安がある場合は河原近くでの野営はあきらめましょう。
私自身河原でキャンプをしていて、増水の恐れがあるから移動するように注意されたことがあります。
せっかくテントを張ったのにと思うかもしれませんが、こういう場合は素直に従いましょう。
また、河原でキャンプをする場合、ちょっと釣りでもしたいと思うかもしれませんが、遊漁券が必要な場合があります。
釣りをする場合は事前に購入しておきましょう。
大きな橋の下(河原)
河原の中でも特に橋の下は雨除けにもなって快適であり、野営に向いています。
交通量が多いところではうるさいかもしれませんが、屋根があるというのは少し落ち着きます。
注意すべき点は河原と一緒ですが、橋の下は通常の河原に比べてホームレス感が強まります。
まぁ、ルールさえ守っていれば、人にどう思われようと気にする必要はありませんが。
公園
特に地方の場合、利用者の少ない公園では野営できる場合もあります。ですが、禁止の看板が設置されていなくても実質的には禁止されている場合もあります。注意された場合は素直に従って下さい。
人が大勢集まる都会の公園でキャンプをするのは難しいかもしれませんが、地方ではあまり人が来ない空地のようなさびしい公園でキャンプをできる場合があります。
周辺に住宅があるような公園はちょっとためらいますが、人がほとんど来ない公園なら水やトイレを利用できる場合もあって快適です。
注意される場合もあるかもしれませんが、その時は素直に撤収しましょう。
尚、地方では夜はまったく人の気配が無かったのに、朝になったら人がいたということがよくあります。
以前ある公園で賑やかな音で目が覚めたら、ラジオ体操のお年寄りに囲まれていたことがありました。
それ以来公園でキャンプをするときは5時台に起きて撤収するようにしています。
駅
キャンプ場、野営地が見つからない場合は、駅で一晩過ごす事も裏技としては可能ですが、これは野営ではなく、ただの野宿です・・・
テントを張らずに寝るだけの緊急対応ではありますが、どうしてもキャンプ場や野営地が見つからない場合は駅が安心です。
もちろん構内に忍び込んではいけません。
他に人がいなくて、ベンチなどがあれば、雨露をしのぐには最適です。
見つかった時に注意されるのかもしれませんが、私は注意を受けたことはありません。
酔っ払いの対応で慣れているのかもしれませんね。
一度駅で寝ていたら、親切な方が「テントがあるなら、家の裏でキャンプしていいよ」と自分の家の裏の空き地を貸してくれたことがあります。
意外に皆さんやさしいです。
関連記事の紹介|ソロキャンプ初心者の皆様へ
ソロキャンプ初心者の皆様にとっては、野営は少し難易度が高すぎだったかもしれませんね。
でも、大丈夫ですよ^^
当ブログでは、特にソロキャンプ初心者向けに、安心してソロキャンデビューできるキャンプ場選びのコツや、ソロキャンデビューのためのハウツー記事も数多く準備しています。
↓
まずは安心、安全なキャンプ場で何回もソロキャンプをして、いろんな失敗を重ねて下さい。
そして、普通のソロキャンプに飽き足らなくなった時は、本記事の事を思い出してもらって、野営にもチャレンジしてみて下さいね^^
まとめ【キャンプ場以外でのソロキャンプ】
初心者の人がいきなりキャンプ場以外でキャンプをすることはあまりおススメしません。
今回ご紹介した注意事項を守っていただければ大丈夫だと思いますが、純粋にキャンプをたのしみたければ、初心者のうちはキャンプ場の方が安心です。
キャンプ場であればトイレもありますし、ゴミを捨てる場所や炭を捨てる場所が大抵用意されています。
キャンプ場以外ではゴミの片づけや、焚き火の後始末などをすべて自分で責任をもって行わなければなりません。
これが一番野営の大変なところです。
キャンプに慣れてくると、もっと自由にやってみたいと思うこともあるでしょう。その時はこの記事を思い出して十分に注意をして野営にチャレンジしてください。
キャンプ場とは違うたのしさを感じることができると思います。
くれぐれもトラブルを起こさないよう、野営を行う場合は現地のルールやマナーをしっかり守るようにしましょう。
◇おまけ情報|編集長るあらびの野営体験記の紹介
俺 (/・ω・)/ 『ども!』
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突然の乱入、失礼しまーす♪
最近老眼が酷くって、記事を書く機会がめっきり減った、アウトドア系ぼっちおじさん編集長の『るあらび』です。
本記事を読んでもらってわかったかと思うのですが、野営って場所選びが一番難しい問題なんですよね。
- 法律の問題(河川法、海岸法、消防法)
- 近所迷惑の問題
- 人とか動物とか、アレコレと怖いよね?問題
- 周りの目線とか、アレコレと気になっちゃう気になっちゃう問題
- ほかにも、いろいろ。。。
野営をするためには、こんな色々ある問題をぜーんぶクリアーして、その上で自己責任でやらなきゃいけません。
これって結構難しいし、ソロキャン初心者には超ハードルが高いわけでございます。。。orz
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でも、探せば『限りなく野営に近いゼロ円キャンプ場』ってのがあるって知ってましたか?
正確にいうと、『キャンプOKな公園』とか『キャンプOKな広場』とかの事ですね。
で、ぼっち大好きなアウトドアおじさんな私(るあらび)も、鹿児島県のそんなゼロ円野営場で何回もソロキャンプやってます。
ほらね?
↓
ってなわけで、なんかあれです。
野営デビューしたいって人は、こんな感じのゼロ円野営場を近場で探して、そんなところから野営デビューするのも面白いんじゃね?って思いました。
まる!